これはある若いOLの人が体験した話しです。
その女性は、あるマンションの一室で一人暮らしをしていて、ストーカーの被害に悩まされていました。
会社の帰り道に物陰から見られているような気がしたり、自分が出したゴミが漁られていて、女性は困っていました。
中でも女性が特に悩まされていたのは、毎晩夜遅くにかかってくる無言電話でした。
その無言電話は、女性が電話をとるまで鳴り続き、電話を切っても、何回もかかってきました。
そのせいで女性は眠れず、段々とストレスも溜まっていきました。
ある日、女性はとうとう怒って言いました。
『あなた何なんですか!言いたいことがあるならハッキリ言って下さい!気持ち悪い!』
すると長い沈黙の後、男の低い声で
『……殺してやる……』
という声が聞こえ、その後荒々しく電話を切られました。
女性もさすがに怖くなって、警察に電話をしました。
そして次の日の昼頃、女性の通報を受けて、一人の警察官が女性の自宅を訪れました。
その警察官は、電話に逆探知器をつけて部屋を出ていきました。
それで犯人の位置を突き止めて捕まえるということだそうです。
そして、またその日の夜も電話がかかってきました。
プルルルル
プルルルル
ガチャッ
女性は恐る恐る電話をとりました。
しかし、電話はいつものように無言ではなく、電話からは狂ったような笑い声が聞こえてきました。
『クックックックッ…』
女性は怖くなり、電話を切ろうとしましたが、逆探知の事を思い出し、踏み止まりました。
しばらくして、今度は女性の携帯に電話がかかってきました。
昼に女性の家に来た警察官からでした。
『もしもし?〇〇さんですか?
突然ですが、今すぐ外に出て下さい!』
女性は意味が分からず
「はい?」
と聞きました。
すると警察官が
『逆探知の結果が出ました!
電話は、あなたの家の中からかけられています!』
女性は急いで電話を切り、部屋を出ました。
そして、電話の切れた部屋の中にはまだ、男の笑い声が響いていました…
怖い話投稿:ホラーテラー マスダさん
作者怖話