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わたしは、当時安いアパートに住んでいました
家賃もそこそこ、一人暮らしには広いくらい
毎晩、当時有名な心霊番組の、漫画を読んで寝る生活
心霊のたぐいは信じているけれど、あんまりこれといった現象に遭遇したことがありませんでした
どんなに怖い心霊番組を見ても、怖い漫画を見ても、夜中にはトイレに行く
友人からは神経が太いと言われたものです笑
そんなある日‥
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いつものように寝ていると、枕元が妙に気になる
まるで、生きたものがいるような雰囲気
しかし見ても何もいない
まだ漫画見足りないのかなと思いながら、翌朝の仕事のが大事と眠りにつく
でもその雰囲気、気配、それはその日だけでなく数日ずっと続いた
今夜も枕元になにか感じるな‥まさか
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とうとう自分にも心霊現象が
しかもそう思うと、どんどんその思いはエスカレートしていく
枕元どころか部屋の中を、タバコの煙のように覆ってるんじゃないかと錯覚させられる
わたしは、我ながらそこそこのメンタルを持ってるので勝負に出た
【わたしんちに何しに来た!!帰れ!!】
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膝を立て足でドンと一回鳴らしながら念じた
その時
バチーン!
部屋の中の空間で電撃が走ったかのように弾ける音が響く
さすがにびっくりしすぎて、パニックになりながらどうしようか考えた
気が動転してるせいで、部屋の雰囲気、枕元の気配、これが凄まじく強く感じてしまう
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気がつくと朝になっていた
やはりこのメンタルでも、防衛からかすぐ寝てしまった
休みの日に、友人を家に招き入れ、事の経緯を話した
毎晩心霊なんか見てるからだよーなんて言いながら友人は、枕元に置いてた漫画を手に取った
よくこんな怖いの夜中に見れるねなんて言っていた友人がふと呟く
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ねえ、なんだかこれだけ重いんだけど‥
この話をこのアプリで書いてる今現在ではその漫画は処分して持ってないけど、その友人が違和感を覚えた漫画の中身の一部内容は
東海地方にある心霊トンネルに取材に行く内容を漫画形式でありました
他の友人も呼んで試して見ました
目をつぶって、一つ一つ漫画を持たせる
すると、やっぱりひとつだけ重いのがある、それもみんな一致してその一冊の漫画だった
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その日の夜は、さすがに怖くて部屋の明かりをつけて寝ようとした
ところが、それだけで済まず
今度は台所の方で何か音がする
スーパーボールが跳ねてるような音
なによと見にいくも、音源はない
何かがいるわけでもないけど、何かが跳ねてる音に混じって、もう一つ音がする
カチカチと、時計のような音
あちこち見て回ると、居間の近くの壁に黒いシミがある
カチカチという音はそこのあたりから聞こえる
時計でもあったのか‥
ここまで一気に妙なことが起きると、さすがに正常な判断ができない
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それからすぐに引っ越すけれど、引っ越しまでの数日の夜は友人の家に泊めてもらったり、自分の車の中で寝たり
その中でも見た夢の中で一番怖かった夢は‥
自分の部屋で、身震いするほどの全身鳥肌で、あの違和感を覚える重みのある漫画を読んでいた夢
夢の中で、その漫画の中のシーンを見ていたのをちゃんと覚えてる
東海地方の心霊トンネルをくぐったあと、作中の人物が、またトンネルに入るの?帰るには戻らなきゃ‥と
車をUターンさせてるシーン
作中、その後の展開として
最後のトンネルをくぐった瞬間、そのトンネルである噂の、少女の霊が出てきて襲われかけるといったとこでした
たまたまあの家は、元からいわくがあって、わたしの好奇心に同調して呼び寄せたり、あの家に憑いてる霊も活動的になってしまったのか
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そのアパートは、実在のアパートです
作者狐真 澪