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短編2
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3D

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深夜の残業をしているときの話です。

書類のチェックを終えて、プリントしたものを取りにコピー機のあるブロックに向かおうとしたとき見慣れぬ機械があることに気づきました。

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昼間はなかったような気がしてまじまじと見ると3Dプリンターと書いてありました。

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はじめて3Dプリンターを生で見たので、どんなものかと眺めましたがとても古びていて、なにかが焦げたような匂いがしました。

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sound:39

shake

「ギャアアアアアオオオオオッ」

急に悲鳴のような音が聞こえて、びっくりしてその場で凍りついたのですが、その音は3Dプリンターが発したものでした。

3Dプリンターがガタガタと作動し始めました。

なにかを吹き付けるようなものが往復運動を続けています。

プリンターが作り出すものは素材の白い色だと、TVで見てたのですが形づくりつつあるものは茶色のような、肌色のようなまるで臓器のような色をしていました。

それは、理科室の人体人形の中央にはまっている心臓のように見えました。

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いや心臓だったのです。

それが拍動し始めたのです。

ドブチュッ ドブチュッ ドブチュッ 

私を金縛りにあったようにそこを動けませんでした。

心臓の上部が出来上がり、そこから伸びた大動脈が作られていくようでした。

しかし、急に爆発的に炎が立ち上がり、心臓は「キュイイイイイイ」という肉の縮む音なのか

断末魔の叫びのような音を立てて、燃え上がりました。

後に残ったのは、肉のやけるイヤな匂いと黒い燃えカスでした。

私はなにも見ないことにしようと、フロアーの電機を消して帰りました。

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