これは私が友人とアパート暮らしをしながら
ホテル清掃員のバイトをしていた時の話です。
高校を卒業して中学生の頃からの夢だった
東京。それはとても刺激的でした。ど田舎
から上京してきて東京の素晴らしさに感動
しました。
友人は専門学校に通っていて私は就職の道
に進みましたがうまくいかずキツイのを覚悟に
雇ってくれたホテル清掃員のバイトに就きました。
最初の頃は皆んな親切に教えてくれたりしてくれ
たので楽しかったです。ですが2ヶ月経った頃、
新しいアルバイトの方が入ってきて私がその子に
色々教えました。その日の事でした。4回の 206号室にそのアルバイトの子と掃除をしていると1枚の写真が落ちていました。仲よさそうな3人家族で小さな女の子とお母さんとお父さんが写っている写真でした。その写真を机の上に置いておいたのですが
新人のバイト生が誤って捨ててしまったという失態を犯してしまい、必死に探した末見つかりましたが
少し破けてしまいました。そしてその日の夜、友人と夜ご飯を食べていると夜の9時頃インターホンが鳴りました。玄関を開けると誰もいませんでした。最初はピンポンダッシュかと思い少しイラッとしましたがその日から3日経った夜の事でした。
夜ご飯も済ましお風呂も入り布団を引いて寝ているとインターホンがまた鳴ったのです。またピンポンダッシュかと思い急いで玄関を開けましたが誰もいませんでした。その日は雨で風も強かったのですがその風が私に向かって吹いているかのようでした。急いでドアを閉めて布団に戻り寝ていると
3時頃に風と雨が強く起きてしまいました。すると
布団の下の方からフワッとなったような気がして
恐る恐る毛布を上げました。そこには見覚えのある女の子が私の足を握っていました。私は力づくで
立ち上がりましたがその時はバイト続きで疲れているだろうと思ってそのまますぐ寝ました。ですが
朝バイトなので起きると友人が私の布団の側で立ち上がりながら驚いていました。どうしたのかと聞くと部屋中に子供の大きさの足跡が沢山付いていました。私はきっとホテルで見たあの写真を破った代償が私に降りかかったのだと思いました。ですが私ではなく新しいバイト生が捨ててしまって破けてしまったのに何故私にそのような事が起きたのかは分かりませんが、霊媒師に見てもらいましたがその家族はすでに亡くなっておりホテルの従業員もその写真の事を知っていたのでは?と聞かれました。その
後にホテルの従業員に聞きましたがあの写真は私が見つけた9年前にそのホテルに泊まりにきていた
家族がホテルに侵入した殺人犯によって殺されたそうです。毎回ホテル清掃員がその写真を見つけては同じ現象が起こるそうです。破いたのは私ではなくても最初にあの時見つけたのが私であった為、私に憑いてきたそうです。私はその1年後にホテル清掃員のバイトを辞めましたが今でもあの出来事は忘れていません。
作者ハル