いつか いつも いつまでも、
眠っていられればいいのに。
そう思って、今夜も眠ろうとしていた。
うとうとしていたのだが、急に目が冴えてきた。
しかし、身体が動かないのである。
これが、現実なのか夢なのかも怪しくなってきた。
なぜか、右へ左へと身体が揺れるのだ。
揺れているのに身体が動かないというのもヘンな話だが、身体が何かの乗り物に乗っているようにゆっくり一定の周期で揺れるのである。
突然、足元に見知らぬ女性が立っていた。
のそのそと歩いてきては、なんとも奇妙な出で立ちである。しかも、よく見ると年端もいかない少女にも見えた。
白くて細い腕が、足元の布団の隅を持ち、私自身もものすごい勢いでずりずりと畳の鈍いを音を出しながら引きずり回された。
やがて、用が済んだのか、回すのが止んだ。と思いきや、今度は、下の奥に見えた押入れの方へ、ずーずーっと、私と布団を一緒に持ち去ろうとした。
押入れの底には異様な空気が流れていて、いつもより暗い、そんな中、私は見ず知らずの少女に布団ごと回された挙げ句、連れていかれそうなのである。
どうにかして、逃げようと試みるのだが身体が動かない、とてもじゃないが何もする手立てがないのである。
(あー終わった。私の人生は、10年そこらで幕を閉じるのか。さようなら。)
……目が覚めた。朝の5時過ぎだ。昨夜の夢はとてもリアルだった。身体が重い。
作者rErO rErO
これは、10代のころ著者が体験した大変に興味深い話である。