いつも通る交差点に
花束を置いてみた。
………
それから一週間後、その交差点で死亡事故が起こった。
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交差点には沢山の花束が置かれた。
私はそれを見て高揚してしまった。
そしてまた別の交差点に花束を置いてみた。
暫くしてその交差点でも死亡事故が起きた…
また花束が増えていく。
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私は花束を置く交差点を増やしていった。
…
そして花束を置いた交差点で事故が起こることが楽しみになってきた。
…
そんなある日、恋人に『最近変な場所に行ってない?』と聞かれた。
私は『行ってないよ』と答えた。
恋人の女性は取引先の受付をしており、付き合って3年になるが不思議な質問をされたのは初めてだった。
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そんなある日、私が花束を置いている交差点でまた事故が起きていた。
私の高揚感は上がる一方だった。
しかしそんなある日、恋人に『貴方このままだとあと少しで死ぬわよ』と言われた。
私は意味がわからなかった。
……
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なぜだ?と聞くと恋人は答えた。
『黒い影がどんどん増えているから』と彼女は言った。
私は交差点に花束を置いているからだとすぐに分かった。
しかし、やめるつもりは全くない。
この高揚感を得られるならここまま続けようと、例え全てが終わろうとも、この(あそび)は止められない…
終わり
作者リング