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短編2
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時計塔

これは俺が小学生の時に見た夢の話。

俺は結構頻繁に夢を見る子供で、子供の俺にとっては怖い夢もいっぱい見ていた。

例えば真っ白な部屋の隅に知らない人がいて、どんどん近寄ってくるうちに顔がどんどん膨れ上がってきて、最終的にその大きくなった顔がこっちをじっ…と見ていたりする夢なんかも見ていた。

これは俺が見た夢の中でも結構怖かった話。

いつも通り歯を磨いて、いつも通りに眠りに就いた、そんないつも通りの日。

いつの間にか俺は見たことのない場所にいた。

イメージ的には中世のヨーロッパみたいな感じ。

大きな時計台が印象的だった。

見たところあたりには誰も居ないようだった。

その日の夢は、時計台が気になって入ってみるところで終わった。

しばらくたった日。

その日も眠りにつくと俺は時計台の中にいた。

どうやら夢が引き継がれているらしい。

しかし、一つ違うところがあった。

入ってきたドアがなく、窓の外を見ると暗闇で、まるで、周りが消えてしまったようだった。

ここも時間が立つと消えてしまうかもしれないという謎の焦燥感に襲われ、時計台を登っていくところで目が覚めた。

またある日、やっぱり続きから始まった。

下を見るとやはり暗闇だった。

最上階まで登ると、フードをかぶった男がいた。

その男がゆっくりと振り向くと、ブラックホールのようにポッカリと穴が空いていた。

そこで目が冷めたんだけど、今でも気になることがある。

それは、その夢で見た男が現実世界でも見えるようになったことだ。

その後、なんやかんやあって引っ越したんだけど、 今でも男が見える。

ずーと、ずーと横にいる 。

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