中編3
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真夏の救出劇?

今の家に引っ越して1年程が経とうとしたある日。

奥さんとまだ幼い息子が1階リビングの隣の和室で寝ていました。

ふと奥さんが目を覚ますと隣のリビングから子供の走り回る足音が・・・。

(息子ったら・・・朝早くから何走り回って・・・)

そう思いながら寝返りをうつとなんと隣で息子寝ているではありませんかっ!?

(えっ!?じゃぁ誰の足音っ!?)

その時は怖くなって布団を被って過ごしたそうですっ

そんな出来事も忘れていた8年後の真夏のこと。

当時妻と息子は二階に寝室を設けていて私は一人でリビング隣の和室で寝ていました。

午後10時過ぎだったか?眠るために歯を磨きながらリビングの雨戸(シャッター)をガチャンと閉ました。トイレを済まし布団に入る準備。

貧乏性なので私はエアコン使わず扇風機で寝る毎日。

その日も扇風機を足元に置き、「中」のスイッチをON。下に向けて首は振らず。

私はTシャツにトランクス姿で布団に仰向けで大の字になりました。何も掛けません。

今思えば熱帯夜にも関わらずその日はすぐに眠りに落ちたようでした。

・・・どれくらい寝ていたか・・・その時は突然来たのです。

「ガラガラッ!!」

リビングの雨戸を勢いよく開ける音で目を覚ましましたっ!

間髪入れずに何者かの足音がっ

(うわっ!?誰か雨戸開けて入ってきたっっっ!?)

(あれっ!?身体動かないっ 金縛りじゃんっ!?!?)

雨戸が開いてから金縛りと気づくまで1秒かかりませんでした

するとその足音は和室に入って来て私の周りを時計回りに走り出したのですっ

怖くて怖くて心の中でそれこそ「うわああああああ」と叫びましたが声にはなりませんっ

走り回る足音を今でも鮮明に覚えていますが間隔(歩幅)は短く、軽い着地音。

踵からではなく、つま先で走っている幼い子供にしか聞こえませんでしたっ

怖くて目もあけずに耐えているとその子供は

私の左足を高々に持ち上げストンと落としたのですっ!

次は右手を取ると左右にブンブン振りながら高々と持ち上げ落としましたっ

意味も解らず心の中で叫び続けているとその子供は3周走って突然消えたのですっ

同時に金縛りも解けました。。。。

唖然、呆然としていること数十秒・・・

(なんだったんだ・・・)

(ん?)

私は身体の異変に気づいたのです。

手足の動き?感覚が何か変だと。動きづらい?反応が鈍い?

恐る恐る右手で右太ももを触ってみるとめちゃくちゃ冷たいんですっ

太ももと布団の接地面には温もりの「ぬ」の字も無いくらい常温以下に冷たいんです・・・

(あ!!扇風機で低体温症になったんだ!!)

(え?じゃああの子供が助けに来てくれたってこと!?)

時計を見ると深夜2時頃だったか、寝に入って4時間後の出来事でした。。。

お風呂にお湯を張りながら身体を温めました

よく真冬に帰宅してお風呂にはいると指先がジンジンしますよね?

あのジンジンが肘から先、ふくらはぎから先全体で起きています・・・

誰かに聞いて欲しくて親にラインしようにも指がアレでうまく打てませんでした。

しばらくして「それは夢だ」そう返信がきました。

医学的なら生存本能により低体温症の危険から脳が夢を見させて身体を起こそうとした、

みたいな見解になってしまうのでしょうか。

でもあの時シャッターの音で目を覚ましたのは確かですしおすし・・・

夢のストーリーも、真冬の海に落ちるとか南極で遭難とかストレートな

ストーリーでいいのではないか・・・

今夜の出来事はまわりくどすぎやしませんか?と思いました。

外から走ってくる、雨戸を開けて入ってくると妙に現実味を帯びています。

ってか雨戸は閉めたら内側からし開けられないのに・・・

妻の聞いた足音と私を助けに来た足音は証拠はないけど同じだと思います。

あのまま数時間眠り続けたら私の身体はどうなっていたのでしょうか

Concrete
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