本当にあった実話です。
彰人には叔父がいた。
年の差は31歳。叔父はいつも彰人をかわいがっており、彰人も叔父が大好きだった。一緒に魚を捕ったり、パチスロ行ったり週に2度は遊んでいた。そう彰人と叔父は仲良しだった。
彰人が中学二年の夏に、彰人と叔父の2人は彰人の夢について語り合っていた。
叔父
「お前はヤッパり将来お医者さんになりたいんか?」
彰人「・・・・なれるかわからんけど目指してみるわ!」
叔父「じゃー彰人が医者んなったら俺が患者第一号なったるから安くしてや〜」
彰人「そんなんムチャや、でも患者さんとして来てな約束やで」
彰人が医学部受験に失敗し、5浪目を迎える。もう気力を無くし鬱に近く諦めかけていた。彰人が英語が苦手なこともあり両親からの勧めで9ヶ月間オーストラリアに独りで語学留学に行くことになった。
その三ヶ月後叔父に肺癌がある事がわかった。
連絡を受けて彰人は飛んで叔父のいる病院へいった。摘出手術を受けたが合併症を引き起こしていて状態はよくなかった。それどころか肺癌は転移しており容態は絶望的だった。
叔父と彰人は車椅子で散歩していた。
彰人「・・・・」
叔父「頑張ってるか?まさか諦めたんじゃないだろうな。お前が医者んなったら、お前は俺の誇りや」
彰人「・・・・・」
叔父がもう助からない事を医師から聞いていた彰人は何も言えなかった。
しばらくしてオーストラリアに戻った。一週間後に彰人は夢をみた。申し訳なさそうにいる叔父がいた。そしてハッキリと、
叔父「本当にごめんな」
彰人はハッキリと聞き取っていた。
その夢はいつものと違い鮮明だった。まるで夢ではなかったかのように。
ハット目が覚める。枕は涙でぬれていた。時間はお昼の一時過ぎ。
叔父が気になり電話する彰人。すると、ちょうど彰人が夢をみていた時間に叔父は危篤だったらしい。
その3日後叔父はいきを引き取った。
危篤状態の叔父は自分がすぐ死ぬことを悟り、彰人が医者になるまで叔父が生きることができず、約束を果たせなかったことを謝りに叔父があの夜に会いきたんだとわかった。
6浪して医学部に入りドクターになった今でも思うのであった。
あれは、叔父が幽体離脱して俺に会いに海を渡って来てくれたんだと。
(終わり)
怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん
作者怖話