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短編2
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入っていった

実体験です。私達の高校は所謂進学校で三年生になると勉強詰めになってしまうため、その前に思い出作りをしようと言うことで二年生の冬休みに四人で2泊3日の四国旅行に行きました。

四国を2泊3日で回るということでかなりスケジュールは詰まっていましたが、久々の旅行を楽しんでいました。

二日目の夜です。

私達は高知県に到着して、すでに取ってあったホテルにチェックインし夜ご飯を食べに行きました。

そしてもう一度ホテルに戻ろうとした時に、友達の一人が携帯を店に忘れたと言ってもう一人の友人と店に戻り、私ともう一人の友達は先にホテルに戻りました。

私達が泊まった部屋は割と高い階にありエレベーターで行くことにしました。

フロントから角を曲がったところにエレベーターが2つ並んでいたのですが、私達が角を曲がった時に丁度エレベーターの一つが閉まっていき、それに滑り込むように入っていくスーツの脚が見えました。

私達は特に気にもせずエレベーターのボタンを押してもう一方のエレベーターを呼ぶ事にしました。

しかし、ドアが開いたのは先程スーツの脚が入っていった方でした。

友達が「えっ?」と呟きましたが、私は心の中で「中の人が階数のボタンを押し忘れて動いてなかったんだろう」とか思っていました。

しかし、中には誰もいませんでした。

いよいよ私もこれはおかしいと思いました。

友達が「今入っていったよね?」とか「スーツ着てたよね?」とか聞いてきました。

まさに私が見たのと同じものでした。

結局その後は携帯を取りに行った組と合流し、特に何もなく旅行は終わりました。

あの時見たスーツの脚は何だったのかは分かりません。そのホテルは今も普通に営業してますし、何か事件があったという情報もありません。

ただ、二人共同じものを見たということが、見間違いという可能性を消してしまい余計に謎が深まるばかりです。

Concrete
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