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中編3
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無題

彼女からの毎日のモーニングメールが来ていない。

ま、来ないことだってあるだろうと特に気にせず出社した。

昼休みに携帯をチェックすると、未だに彼女からのメールはない。

ちょっと気になったのでメールしてみるとエラーで戻ってくる。

「あれ?」

もう一度送ってみる。

エラー。

「アドレス変えたのかな?え?もしかしてブッチ?(笑)」

家に帰り彼女に電話してみた。

「もしもし?あ、俺。メールしたら戻ってきたんだけどアドレス変えた?」

「は?」

「いや、朝から一度もメール来なかったし、こっちから送っても届かなくてさ。」

「え?誰?」

「○○だよ。あれ?☆☆さんの携帯じゃないですか?」

「違いますけど」

「え、ごめんなさい。失礼しました。」

発信履歴は確かに彼女。

そもそもアドレスに入ってるし間違いようがない。

もう一度掛けてみた。

「もしもし」

「あ、もしもし。☆☆さんの携帯ですか?」

「違います」

「え~?なんで?あの、×××-××××-××××じゃないですか?」

「その番号は確かにこの携帯ですけど」

「え・・・すいません、あの、ずっとこの番号ですか?」

「はい、2年くらいこの番号ですけど・・・」

どういうことだろう?

混乱しつつ携帯の履歴をチェックしてみた。

・・・ない。

彼女へのメールの送信履歴も、彼女からの受信メールも記録の一切がなくなってる。

昨夜もメールがきてた。削除した覚えなどない。だがそれもない・・・。

そこで彼女の家に行ってみることにした。

遊びに行ったこともあるし、家まで送ったこともある。

場所は完璧に覚えている

・・・・・ない。

どの道を曲がり周囲に何があってどんな色の屋根かも全部覚えてる。だがそれがない。

何度も何度も探したが、どう頑張っても遂に見付けることが出来なかった。

あの後、彼女の存在を示す物が何かないかと部屋中を探したが、彼女からもらったはずのプレゼントも記憶はあれど何一つ存在しなかった。

『一体どうなってる・・・俺は頭がおかしくなったのか・・・?』

その時、あることを思い出した。

ひとり、彼女と自分と三人で食事をした友人がいた。あいつに聞いてみよう・・・。

その友人は確かに彼女のことを覚えていた。

というより、自分と友人と誰かとの三人で食事をしたという断片的な記憶で、そのもうひとりが男だったか女だったか、顔も名前も年格好も、どんな話をしたのかも全く思い出すことが出来なかった。

全ては妄想で、そんな子は初めから存在しなかったのだろうか・・・。

この話はむかし知人から聞いた話です。

もう何年も前に聞いた話ですし、その知人もどこかで見聞きしただけらしく出所はわかりません。

結構有名な話らしく、見覚えのある人もいるかも知れませんし、このサイトの中にも既にあるかも知れません。

全ては俺の妄想で、そんな知人存在しなかったりして・・・

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

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