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短編2
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あいつがくる…

私は今天井裏にいる…

少し前まではリビングでテレビを観たり、部屋のベッドで寝たりもすることができたのに…

最近、私を捜すあいつが以前にも増して執拗になり、私は息苦しい思いをしていた。。

「何故だ…ここは私達の家だ…」

ある日を境に私は下に降りられなくなった、

気配を感じ天井裏に逃げた私が、天井のわずかな隙間から下を覗いた時…

この世のものとは思えない光景を目にしてしまったからだ。

それは、白いワンピースを着た髪の長い女が、この世の人とは思えない形相で包丁を片手に部屋のあちこちをうろうろして、

「絶対みつけて連れていくから…」

と言っているのを見てしまったからだ。

暫くはここに身を潜めるしかない…

食料は以前買い置きしておいた物で食いつなぐしかない。

トイレは空いたペットボトルやビニール袋を使うほかないだろうが…

仕方ない、捕まればただでは済まないことはその女の形相から容易にうかがえた…

ある日目覚めると、下の空気が異様なことに気づいた。

白いワンピースを着ていたはずの女は赤いワンピースを身にまとっている…

なにより、狂ったように部屋を荒らして私を捜しているのだ…

女「いるのはわかってるんだ!!!!!!!」

女はそう叫び、クローゼットを開けては、

女「ここにはいない…」

トイレや風呂の方へ行っては、

女「ここでもない…」

私は恐怖で頭が狂いそうになった。

天井裏の存在に気がつかなければいいが…

女はひとしきり捜した後、外にでていくそぶりを見せた。

「良かった…」

ホッとして気を抜いた拍子に体勢を崩してしまった。

「ギシッ」

その瞬間、外に出ようとしていた女が鬼のような形相でこちらを振り返り、ニヤリと笑った。

女「やっと…見つけた…」

もう終わりだと諦めかけたが、女は近づいてくる気配を見せず、それどころか外にでていってしまった。

「助かっ…たか」

と思ったが、極度の緊張で足に力が入らなく、立つことが出来なかった。

少し時間が経ち、足にも力が戻ったので下に降りようとすると、再び玄関のドアが開く音がし、女が入ってきた。

「あ、諦めたんじゃなかったのか!」

女はこっちを指差し立ち尽くしていた。

もう終わりだ…オレはあいつに捕まり、連れていかれる………

女「お巡りさんあそこです!あそこにストーカーがいます!もう、ここの所帰ってくるとテレビが点いてたり、家具の位置が微妙に違ったり…頭がおかしくなりそうだったわ!」

…こんなに気が強い女だったなんて…………

怖い話投稿:ホラーテラー おさるさん  

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色恋沙汰てのはリアルに怖いもんだで。

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