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中編5
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探しモノ

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去年の夏、深夜に私は、時々東京から帰ってくる高校の同期とドライブしに行った。夜の12時くらいに私の家の近くのコンビニで待ち合わせをして、彼は車でいつも迎えに来てくれた。

ドライブする場所はいつも決まっていなかったので、とりあえず、県内でどこか遠い場所に行って帰ってこようという話になった。そして、なんの目的場所もなくただ車で街中を走っているとき、友達が私に、不気味な話をした。

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「この間、東京で友達と心霊スポットに行って、帰る途中の街中で、野外の占い屋のおばあさんがいて、せっかくだから今年1年の運を占ってもらったんだ。おふざけ半分で友達がその占いをしてもらったんだ。そしたら、『お前は今年1年、車に気をつけるんだ』と言われたんだ。もちろん、面白半分で聞いていた。けど、その二週間後その友達は車を運転してる途中、対向車に追突されて、病院行きになったんだ。今はだいぶ良くなったみたい。」

と友達は話しました。私は友達に「貴方も占い師に占ってもらったの?」と聞いた。

友達は

「俺は、『場所に気をつけろ。でなければ、お前はここには戻れない。』っと言われた。だけど、デタラメだよな。きっと大丈夫だよ。」と友達は笑った。

そんなこんなで、色んな身のうち話をしているうちに、〇ヶ沢の相撲館というところの駐車場に止めて休憩した。

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そこは、街灯も少なく、海にも山にも近い感じ、、、

自宅から離れて約2時間経っていた。その時刻、深夜2時12分。外に出ようかと思ったのですが、こんな夜中で怖いし、しかも真夏にしては夜が寒すぎたので、座席を倒して、休んだ。

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30分ぐらい経って、友達がキョロキョロ周りを見て、私に

「気のせいかもしれないけど、海側の並木の方、わさお看板の下で しゃがんでいる女の人いるね。」

と話した。

「捜し物かな?」と言い、

私も、友達が言う方向を見たら、確かに白いワンピースのような服を着た髪の長い女の人がしゃがんで土に手を当てていた。

何かを探している様子だった。

こんな時間に探し物をするなんて、ただただ不気味だ。

気にしない振りをしていたが、私はふとある事に気づいた。

なぜ明かりもないのに探し物ができるのだろうと。普通なら携帯のライトや懐中電灯を付けて探すはず、なのにあの探している女性は何も灯りを持っていなかった。

私たちの乗る車とあの女性と距離は離れていた。何もあかりがない訳では無い。周りにある光は、建物の横にある自動販売機の光しかないが、探している女性のところまでは照らされてなかった。

そう考えると、私は怖くなって見るのを辞めた。友達は、興味津々で、その女性を見ていた。

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すると、友達が

「あ、こっちに気づいたみたい。立ったよ、あの人。こっちみてる…」と言いました。

「ずっと見てる。」と言われて、私は友達に焦って

「ねえ、帰ろうよ。」と言ったのですが、友達は

「大丈夫だよ。まだいよう。」

と言うばかりで、

「ねえ、目を合わせるのはやめて!幽霊と目を合わせちゃダメなんだよ。帰ろう!」とずっと私は言ったが、

友達は、

「もうちょい居させて」と言うばかりだ。

もう埒が明かないので、諦めて私は仕方なく、怖いのを抑えて五分だけ待ちました。

そして、

「あ、しゃがんだ。でも、こっちみてる。」と友達が言った。

私はもう帰りたくて、

「ねぇ、もう帰ろうよ。」

とねだったのですが、

「大丈夫だよ。幽霊じゃないでしょ。」

……と言ったその時、

ブォーン

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shake

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「…ねえ、今あの人いた?」

車が通り、車のライトが周りを照らされているはずの女性が一瞬消えた。

車が通り過ぎると、彼女はまだ同じ場所に立っていた。

彼女は、立ったまま探していた場所を見つめてしゃがんた。

帰るなら今しかないと思い、私は友達に

「ねえ、早くエンジン入れて、入口の反対側から出よう」

と言って、友達はしぶしぶ車を動かしてくれた。

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出口から出たのですが、友達の顔が青ざめ始めました。

友達は

「ねえ、さっきの人、着いてきてない?」と聞いてきた。

私は後ろを振り返るのが怖かったので、バックミラーを見る振りをして後ろをみた。あのさっきの女の人だった。

ついてきてる……。

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友達は少しずつ車のスピード上げた。

でも、女性はずっと着いてきていて、80kも出しているのに離れなかった。

ただ車の運転で事故りたくはなかったから、友達には、無理せず速く逃げて、と私は言っらた。

すると、朝方が近くなり、霧に覆われたところに突入しました。そこは、カーブが多くて、スピードを遅くするしかなかった。後ろに女性がいる気配はなかった。

霧を抜けると、雨が降っていて、雷がまだ近いところでなり、私は雷がとても苦手なので、耳を塞いで、またミラーを見た。彼女がまだ着いてきているらしく、また友達も青ざめていた。

対向車側にあるバス停が見えて、ピカっと雷が急に光った瞬間、後ろにいるはずの女の人はバス停に立ち、それは、あの女の顔がはっきりとこちらをじっと見つめていた。まるで、私たちを逃がさないように、、、。

友達も見えていたようで、私たちはもう二度と帰れないのかと思った。

下り坂に入ると、女性は立ち止まったと友達は言った。

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気づくともう朝の5:00前。

もう朝日がでかけたとこだった。

そこから、だいぶ離れたところで、走行左側にあるコンビニで休憩を取る事にしました。友達は少し顔色が良くなった。

駐車場に入り、車を出た瞬間、、、

shake

さっきまで聞こえてこなかった救急車の音が聞こえた。

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しかもその救急車は、私たちが逃げてきた所から、、、。

おかしいと思った。

なぜなら、私たちが逃げてきたのはほぼ一本道だったからで、焦って逃げていたから、気づかなかったかもしれないが、救急車のあの大きなサイレンなら気づくはずだ。

救急車を見た友達はまた青ざめた。

心配になって

「ねえ、大丈夫?」と聞いてみたが、友達は

「とりあえず、ご飯買う。その後車で話そう。」

と言って、彼は朝ごはんを買って、私たちは車に戻った。

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車の中で友達は、

「さっき、救急車通っただろ?」

「うん」

「あの救急車の窓にアイツがいたんだ……。

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あの女、窓に貼り付いて、俺を見ていた。しかも、あの女は俺に『さがして!さもなければ次はお前だ。』って俺の耳元で言ったんだ。……俺、もう1回あそこに行ってくる…。もし、俺が帰ってこないようだったら、なぜ帰ってこなかったのか、今日の出来事を他の人に言わないでくれ。」

と私に言った。

それいっきり、友達は帰ってこなかった。

LINEの連絡もつかない。不安になり、私はその友達の家に訪ねた。が、友達はあの日の翌日から帰ってきてないと言う。

友達は帰らぬ人になったのだろうか。

そして、あの場所は、あの世に繋ぐ場所だったのだろうか。

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