短編2
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野球と少年と嘘

ある処に野球好きな濃く普通の少年B君がいました。

そんなある日彼に不幸が訪れたのです。

いつもの様に友達とキャッチボールをしていた時です。

一台の車が突然やって来てB君に不幸をもたらしたのです。

その事故が原因でB君は光を失ったのでした。

手術をすれば治るのだがB君は光を失ったショックで心を閉ざしてしまい誰にも耳を傾けようとはしませんでした。

なんとか受けさせたい両親は考えました。

B君が好きな野球選手のAさんなら何とかなるんじゃないかと思い所属する球団に何度も電話しました。

その下意有ってかAさんはB君の入院先の病院に足を運んでくれたのでした。

AさんがB君に話かけました。

最初は一言も話さなかったB君も次第に口を開け話を始めたのでした。

AさんはB君と、約束をしました。

今度の試合でAさんがホームランを打ったらB君は手術を受ける約束をしました。

ところが運悪くその話をフリーライターが盗み聞きしていたらしく無断で新聞に乗せたのでした。

当日球場は超満員。

試合が始まりAさんの出番が来ると記事を見た客席の人達はAさんに注目しました。

期待を寄せる客席の視線が、Aさんにプレッシャーを与えてしまったのか、肩に変な力が入り三振。

ホームランを打つ事が出来ませんでした。

アウトを告げる審判はB君の事を記事で知っていたため、言葉に詰まりました。

球場内は、シ~ンとなりました。

状況が解らないB君は、父親に何がどうなったかを聞きますが、父親は、何をどういえば解らないため答えれませんでした。

そんな状況の中、天使が微笑ん駄のです。

B君に付き添っていた看護師がAさんの名前を叫んだのです。

その叫びに釣られるかのように客席のみんなも叫び騒ぎました。

その騒がしい状況の中B君は父親に聞きました。

父親はAさんがホームランを打ったと言いました。

次の日、B君は手術を受けました。

手術は成功、B君は光を取り戻したのです。

しばらくしてB君の元に手紙が届きました。

球団から退院祝いに試合に招待してくれたのです。

B君は試合前のAさんに挨拶に行きました。

AさんはB君に退院祝いにホームランボールをプレゼントすると約束しました。

B君は喜びAさんに抱き付きAさんの耳元で小さな声で言いました。

「今日はちゃんと、ホームラン打ってね。

怖い話投稿:ホラーテラー 酔隨落楽節さん  

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