私は二年前に盲腸で入院しました。
私はもともと怖がりで、入院というのは特に怖いイメージもありましたが、私の病室の前はナースステーション、そして姉が勤めている病院だったので、なんの不安もありませんでした。
ずっと個室だったので、昼間は寝たりノートパソコンでDVDを見ていました。
病院の周りは畑に囲まれていて、病室も三階だったためか夜になるとすごく静かでした。
そしてある日の夜中。私は昼間に寝過ぎて眠れず、夜中に起きて本を読んでました。
するとベランダから音が聞こえてきました。
『ザザ ザザ ザザ』
なんなんかな?と思いましたが、隣の部屋のベランダで何かしてるんだろうと思い気にしませんでした。
そして、次の日も音がしました。
『ザザ ザザ ザザ』
気味が悪くなりましたが、夜中だったためナースコールも押しきれずに携帯をいじっていると、いつの間にか眠っていました。
翌日、姉が昼休みに様子をみにやってきました。
姉に『夜中にベランダから変な音がするけど、隣のばあさんかな?』
すると、姉は『はぁ?』と言ってカーテンを開けました。
その時、初めてベランダが無いことに気付きました。
怖い話投稿:ホラーテラー のりくんさん
作者怖話