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短編2
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ロッカー

他のサイトから持ってきました。

ここにあったらごめんなさい。

隣のクラスのIは、授業中私たちのクラスの掃除用具入れのロッカーに忍び込むらしい。

授業の途中で「ワッ!」と飛び出し、クラス中を沸かせて走り去るというパフォーマンスを思いつき、次の授業で実行することを私を含めた数人に打ち明けた。

当時、教室の後方には各生徒がカバンなどをおいたりするための棚があり、その左端、廊下に近い側に扉のついた縦長のロッカーがあった。

Iはこの掃除用具入れに先生が来る前に忍び込み、授業途中で突然飛び出し皆の笑いを取った後、すぐそばの扉から廊下に逃げる算段であった。

もとより逃げても無駄なのだが、私たちはIが怒られる事も含めて期待していた。

「んじゃ、やってやるからよぉ!」

妙にウキウキしたIは自ら金属製のロッカーに入り込み、内側から薄いドアを引っ張って閉めた。

無論カギなどない。

まもなく先生が現れ、授業がいつものように始まった。

この段階で、当然といえば当然だが彼のことはクラス中に知れ渡っており、いつ飛び出してくるのかに関心が集中していた。

時折ちらちらと後ろを振り返って見たりロッカーから時折聞こえる「カタン」などの物音に誰もがクスクスと忍び笑いをもらしていた。

しかし、いつになってもIが出てくる気配はなかった。

物音すら立たなくなった。

クラス中大爆笑を期待していたのだったが、どうやらIが怖気づいたかして飛び出すのをあきらめたのだと思い、

「まさか寝てるんじゃない?」

「それはそれですごい。」

などと私たちは勝手な想像でコソコソと笑っていた。

そのうち授業は終わってしまい、号令の後、先生が出て行くのを待って私たちはロッカーの扉を開けに行った。

「エヘへへ・・」などと頭をかくI、あるいは寝息を立てているIを想像していたのだが・・・。

扉を開けた私たちが目にしたのは、

「ウワアアアアアアン!」

張り裂けんばかりに大声でわめく狂ったようなIの姿だった。

すいません、二つに分けます。

怖い話投稿:ホラーテラー Lさん  

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