いつ頃だったでしょうか・・・
肌寒く、暗闇が近づいていた学校の帰り道のこと。
その日は、いつも通り、自転車で帰っていました。
交差点があり、その先には神社があるんです。
交差点に差しかかった時、
急に自転車のペダルが重く感じられました。
「なんでやろ・・・」と
思いながらも必死にこいでいました。
神社の前を通ろうとした時
いつもなら、気にならないのですが、その日は、何気なく
神社の境内の方を見たんです。
そこには、真っ白い巫女が
私に背を向けて立っていました。
一瞬、時間が止まった気がしました。
不思議と怖いという気持ちにはならず、平然と巫女を眺めていた気がします・・・
その時、その巫女が振り返ったんです。
狐の仮面を被った・・・
いや、狐の女性だった気がします。
やけに白い顔
鋭い目元
赤い唇
細すぎる輪郭
人間ではない・・・
それだけは、はっきりと
認識出来ました。
その後は普通に
家に帰れました。
私が見たモノとは一体・・・
怖い話投稿:ホラーテラー 聖さん
作者怖話