タッタッタ・・・・・・・ガラリ
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「はぁ〜」
私は図書室のドアを開け中に入ると、ため息をついた。
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なぜって、もうここにあるすべての本を読み尽くしてしまったからだ。
あぁ、新しい本が読みたい。
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(読んだことのない本、入ってきてないかな)
そう思いながら、私は本を一冊一冊チェックした。
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でも、あるはずがない。私は図書いいんだから、いち早く新しい本の情報をゲットできるけど、そんな知らせはまだ入ってきてないのだ。
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うーん、あっ、そうだ!図書委員長の美桜先輩に聞いてみよっと。
私は美桜先輩がよくいる整理室のドアをノックした。
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トントントン・・・
「花蓮でーす。美桜先輩、開けてくださいー」
・・・あれれ?変だなぁ。いつもなら「はーい」と言って開けてくれるのに」
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トントン・・トントン・・・
んー、出てこないなぁ
すると、ドアがスーッと開いて、長い黒髪の女の子が顔を出した。
くちびるがやけに赤い。
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「あのぅ、美桜先輩なら、今日はお休みですよ。」
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あ。は、はい。って、あなただれ?
「あら、知らないの?もう知ってるかと思ったよー。私、図書少女!」
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ふーん。図書少女ってあだ名なのかな
あれっ?でもどこかで聞いたことがあるような・・・
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「ねぇ、あなたは?」
図書少女が、チラリとコチラを見た。
「私は花蓮。面白い本を探しているの。」
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「ふーん。じゃ、花蓮ちゃん。こんな本はどう?」
図書少女は私に、真っ黒い本を手渡した。
「ありがと!じゃぁね」
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私は早速図書室の席に座って本を開いた。
えぇと、第一章、えっ、血塗られた女神?!
真っ赤な文字で、タイトルが書かれている。
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バ、バッドエンド?!これが本の題名なんだ。
うわっ、結構怖そうじゃん。だけどそういうとこがいいんだよね〜
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ページをめくると途中から、「妖怪大辞典」の章が始まった。
あっ、百キロババァに人面犬だー。トイレの妖怪、家の妖怪、小人、あぁ、ページを捲る手が止まらない!
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あっ、図書室の妖怪がある!
どれどれ〜、1ページ目は、、、
「図書少女・・・」
さてみなさん!怖いのはここからだよっ!
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うそ、あの子の名前も図書少女だったよ。
ー図書少女は、図書館、図書室にいる妖怪です。もし名前を聞かれたら、適当な名前を答えましょう。そうしないと、本の世界に閉じ込められてしまうからー
作者もえもえ