短編1
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懲りない人

昨日の深夜、タクシーで家へ帰る途中の話。

タクシーのおじさんが、俺が聞いてもいないのに、

「私は、霊が見えるんですよ。」

なんて話出した。

「あの横断歩道には、小さな女の子が見える。可哀想に…」

とか

「このトンネルはヤバいです。すごい数だ。」

とか、

俺は、適当に相づちを打ってた。

んで、車通りの少ない交差点の信号で止まった時、突然

(ドーン!)

と言う音がした。

追突されたかと思い、外に出て見たが、車も人もいなかった。

車に戻ると、おじさんは、ハンドルを持ったままガタガタ震えてた。

俺が、

「おいおい、なんか呼んじゃったんじゃないの?」

そう言うと、なんと悲鳴をあげて、車をおいたまま外へ逃げていってしまった。

呆気にとられた。

2、3分後、おじさんは戻ってきて、

「大丈夫でしたか?」

だって…

そのまま、無言で走り、家に着いた。

タクシーを降りる時、おじさんは言った。

「ごめんな、たまに俺が、呼んじゃうんだ。」

だって…

なんか、めちゃくちゃ納得行かなかった。

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

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