短編2
  • 表示切替
  • 使い方

タクシードライバー

お盆のシーズン実家から自宅に帰るときタクシーを使うことにした。

夕暮れ時、あまり人通りのない田舎道を走ってた。

退屈になったので、時間的に微妙だとは思ったが心霊体験をしたことがないかとタクシー運転手に話しかけた。

「いやぁ…実はね、私よく経験するんです。」

運転手の顔は少しこわばった感じで話をつづけた。

「ある日、そぅ今日みたいなお盆の時です。

世間はお盆休みになると仕事が増えて嬉しいんですよ。その日も昼間何人も客を乗せて夜駅前で休んでました。

そのとき、『とんとん』とノックする音が聞こえてきたんです。普通なら客が来たなとわかり、客が来るときドアを先に開いとくんです。…まぁ疲れているからかなぁと思い気にしませんでした。

乗せたのはいいんですが、話しかけても目的地を言っただけで返事をしない、なんかお客を乗せず一人で乗ってる気分でした。ここはさっさと目的地までつれていってしまおうと思いました。

ミラーで後ろの客を見ると何処かで見たことがあるんです。もしかして有名人かと思いましたがあまり興味は持てませんでした。

ある人通りのない交差点に差し掛かると、何かを呟いてるんです。けどぼそぼそいうだけで何も聞こえない。

そしたら何かにぶつかりました。

うわぁっ

て思い動物かなにかひいてしまったかと思いましたが…外をでて見てきますと言おうとしたら誰もいない。

どこだろうと思ったらフロントガラスに四つん這いに乗っている先程までのせてた客がいたんです。

『おまえがここでひいただろ』

そこで気を失ってしまい気づいたら朝になってました。

そんな経験をよくしたんですよ。」

あまりのありきたりで半分うとうとしながら聞いていました。

「私は何もひいてないと思うんですが、同業者が引いてたりするんですよねぇ。」

愛想笑いをしてまどの外をみた。

もぅ夜になって真っ暗の住宅地を走っていた。

前方に15、6歳の数人の男女が道の端を歩いており、逆サイドに移動しようとしてたときでした。

タクシーはスピードを落とすことなくはしってました。

後ろの少年が跳ねられ苦しんでいました。

運転手が一言

「今の幽霊なんで気にしないでください」

後ろですごいくるしんでる少年をみていました。

運転手はボソッと

「またやっちまった」

この運転手は幽霊に呪われずよく生きてるなぁと感心した。

やはり呪いはないんだなぁと思った。

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

Concrete
コメント怖い
00
  • コメント
  • 作者の作品
  • タグ