シミ…?の続きです。
私は普段からあんまり霊的なものをみたり聞いたりもできないし、体験もこれといって不思議なものはしたことがありません。
でもそんな私もさすがに気味が悪くなって、今度は業者に頼む事にしました。
そしてその日から4日後、頼んでいた業者さんが来て、そのカビを見るなりいいました。
「●●(私の名字)さん、これカビじゃないですよ」
「えっ?じゃあなんなんですか?」
「う~ん、それは私にもわからないんですけど、カビではないと思いますよ」
「…そうなんですか」
プロの目からみてカビではない、というのだから確かだろうし。
じゃあ一体何?
そんな疑問を抱えたまま、その「何か」が出来てから一ヶ月がたちました。
そんなものが気にならなくなったある晩、いつものようにお風呂に入っていたら…、
フフフフ、ハハハ…
と女の人の笑い声が聞こえるのです。
「誰!?」
咄嗟に湯船の中から周りを見回しますが、当然だれもいません。と、いうか状況的に誰かの声が聞こえるのがおかしいのです。(私の部屋は2階)しかも何となく耳元で聞こえた気がしました。
しばらくは心臓が落ち着かず、どきどきしていました。
(深呼吸、深呼吸しよう)
すーはー、と息を吸った瞬間、その天井にある「何か」が目に入りました。
吸った息を吐き出す事をわすれるほどでした。
その「何か」が自分の手のひらほどの大きさになっていたのです。
私は急いでお風呂を切り上げました。
怖くて怖くて部屋中の電気を付け回りました。それくらい、なにか邪悪な「何か」だったんです。
それからしばらくは友達の家や、銭湯に入りにいったりして、あの浴室には近づかないようにしました。
その瞬間もずっとあの黒いものは大きくなっているのか、と思えば怖くてたまらなかったです。
そして、忌まわしい日。
夜中に酔っぱらって帰ってきて、何を考えたか「お風呂にはいろう」とおぼつかない足取りでお風呂場に向かってしまったのです。
扉を開けてパチリと電気をつけました。
「………!!!」
その「何か」が私の頭ほどになっていたのです。
「…っ」
声が出なくて、身体を浴室から引きました。
パサッ
「……!?」
まるで、そこに付けてあったかのように。
何か糸のような真っ黒なものが「何か」の端から真ん中にかけて、パサリと垂れたのです。
すいません、長いですが続きます。
怖い話投稿:ホラーテラー 真優さん
作者怖話