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短編2
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真夜中のダム…①

7年位前の9月下旬の体験した出来事です。

当時付き合っていた彼は大学生、私は高校生、いつも会うのは平日の夜でした。

彼が車の免許を取り、慣れないながらも夜な夜なドライブへ出掛けていました。

その日は、彼が高校時代に友達と釣りに行っていたダムへ久々に行こうと言う話になり、真っ暗な山道を走っていました。

行く途中に捨てられた?真っ白な猫がいました。目が合い、何気なく通過…

あっと言う間に広い駐車場に着きました。道は舗装されており真新しいダム、ライト周辺を囲う様に明るくて、管理センターの建物には明かりがついており、人がいました。

歩けば足音が重なって聞こえ、物音一つなく不気味さが私の中で漂っていました…

奥には薄暗いトイレがあり、歩いて行きました。

私がビビりな事を知っていた彼は「このトイレ出るらしいよ」と言って脅かして来ました。

当然私は悲鳴を上げその場を立ち去り、明るい所まで逃げ帰りました。

何もありませんでしたが、彼は私の反応が面白くて、怖い話をしだしました。

私は怖さを紛らわすためにダムを見下ろしていました。電灯がダムを照らしていて、下まで薄暗くともはっきりと見えます。下に繋がる階段があり、隅には乗り場と渡し舟?がかけてありました。看板があり「釣り禁止下りるな危険」と書いてありました。

彼が怖い話をしていた途中…

突然耳が詰まった感覚になり、耳鳴りがしました。

彼の話は上の空、胸騒ぎが…

「まさか~汗」と思いながらダム下を見ていた時です…

さっきまで何も無かった渡し舟の所に、黒い物体が乗っているのが見えました…

???目を凝らして見ていました。彼に「あそこに何かいる」と、指差しました。

「気のせいだろ」と言いますが、確かにいる!

薄暗い中にぼんやりと黒い物体が…

次第に黒さが増し、大きくなったり小さくなったりしていました。

次の瞬間…

?「はははははっなにしてるんだ!!!!?」

硬直…

私・彼「今聞こえたよね?声!!何?」

私達の声は話すと響くのですが、聞こえた声は4重?にも重なった様な人間とは思えない様な聞いた事もない吃った声でした…

まさか???と思い再び舟を見ました。黒い物体は動きを止めじっとしていました。

彼は馬鹿にした口調で、「○○(私)ふざけんなよ」と言いました。

その瞬間!!!

黒い物体がこっちへブワーっと向かってくるではないですか!!!

怖い話投稿:ホラーテラー キャサさん  

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