黒い物体には頭と足がきちんと付いていたのです!!
四つん這いで、一瞬野猿?とも思いましたが、動きが不自然で速い!!
確実にこっちへ来ている!!!
これは本当に捕まったらマズイと、とっさに判断した私は、車のある駐車場へ走り出しました。
彼も一足遅くではありますが、尋常ではない私の表情に彼もヤバイと気付き走りました。
私は彼よりも断然前に走り出したのに全然進まない!!!
足がガクガクして腰を抜かして倒れこんでしまいました。
が、
危機一髪!!
彼が私を引っ張り車へ無事に戻り着く事が出来ました。
急いで車を走らせました。お互い無口で山道を下り、見覚えのある道へ出て来て、冷静を取り戻した私は彼と話をしていました。
彼「何があったかわからなかったけど、○○が物凄い形相で走り出すから驚いた。あの声は一体何だったんだ?俺も確かに聞いた。」
私「下から黒い物体がこっちに向かって来たから、捕まったらヤバイと思って逃げたんだ」
彼「マジで!?俺は舟の他に何も見えなかった」
カーブへ差し掛かった時、行く時に見た白い猫がうずくまっていました。
(あっ!あの猫行く時も同じ場所にいた)
目が合い、こちらを見ながらゆっくり飛び出し立ち止まっていました。
彼は速度を落とし避けましたが猫が再び歩き出し……!!
後輪の下敷きになりました…ガタッ
多分逝ってしまったと思います。
わざわざ飛び出して来た猫も、この時を私達を待っていたのかもしれません…
帰り際に自販機で買った桃の甘いジュースは一口飲んだ時、桃ではなく血の様な味がして、吐き出してしまいました。
ダムでの出来事が関係しているかはわかりませんが、猫と目が合った時、ただ事ではないと感じました。
あの黒い物体、猫は何だったのでしょうか…
怖い話投稿:ホラーテラー キャサさん
作者怖話