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短編2
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『処刑』

魔女裁判を知っているだろうか?

はるか昔、ヨーロッパで謎の病気が大流行し多くの人々が命を落とした。

この事態に恐怖した人々は魔女の呪いの仕業だと決めつけ、信心深い者達を次々と処刑した。

己の不幸を呪うものは、更なる不幸を他人へ望むものである。

他人へ罵倒を浴びせ、中傷し追い詰めることで、己を正当化しようとするのは、いつの時代も変わらない。

無実の者達は公衆の面前でギロチンにかけられ、その首はサッカーボールのように蹴られて遊ばれたという────。

ついに、俺の番か……。

この儀式は、現在もこの国では受け継がれているようだ。

俺は炎天下の中、首をさらされ、身動きがとれないように地面に固定されている。

いったい俺が何をしたというのだ?

すでに仲間はナイフでズタズタに体を刻まれ、無惨な姿をさらしている。

それだけではない。

その仲間の脳襄をむさぼり喰うアイツら。

そして、その残虐な欲を満たすためには、まだ飽き足らないようだ。

鬼畜じみた観衆のボルテージは異様なまでに高まり、この俺を撲殺せよとの命令が下される。

奇声を発しながら、近づいてくる処刑人。

人里離れた村で平穏無事に育ってきた俺に、こんな最期が待っていようとは───。

グシャッという鈍い音

吹き出す血しぶき

沸き起こる歓声と

物体と化したそれに

群がる人々

満足そうに見下ろす処刑人

儀式が終わるのを見届けた首謀者は声を高らかに、こう叫ぶのだった………

『さぁ、スイカ割り終わったから、食べていいわよぉ!』

そんな夏が終わりを告げようとしています。

ちょっと前置き長くなりましたが

残暑見舞い申し上げます。

お元気ですか?

怖い話投稿:ホラーテラー ソウさん  

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