ある日、僕にハガキが届いた。
同窓会のお知らせでした。
ハガキには、
(中学時代に戻ったつもりで、久しぶりにみんなで集まりませんか? 夏なので、一人ひとつ怖い話を持参ください。)
そう書いてあった。
怖い話?
僕は、変わった趣向に戸惑いましたが、カニ食べ放題、飲み放題で千円という、破格の会費の安さに出席する事にしました。
当日、同窓会に行って見ると、かなりの人数が出席していた。30人はいるだろうか。
僕は、懐かしい皆と昔話を語りあっていました。
そして、誰からともなく、ハガキに書いてあったように怖い話を話出しました。
皆が知ってる都市伝説の怖い話や、自分が体験した不思議な現象や、怖い話の同窓会は、意外に盛り上がり、こんな同窓会もいいなと思っていました。
そして、皆が怖い話を語り終わり、いよいよ最後の人になりました。
最後に話すのは、Y君と言う、中学時代はあまり目立たない人でした。
Y君は、ニコニコしながら話だしました。
「いよいよ僕で最後ですね。怖い話の前に、今日こうして同窓会を開いたのは僕です。」
みんなは、Yに拍手を送った。
「それでは話ます。
僕の話は相当怖いので、皆さん覚悟してくださいね!
えーと、僕は、中学1年のころから、ずっといじめられていました。皆さん、ご存知ですね。
毎日毎日、学校に行くのが怖くて怖くて、絶対いつか仕返ししてやろうと考えてました。
中学を卒業してからも、仕返しだけを、ずっとずっとずううううと考えてました。
そして思いつきました。
二十歳になったら、みんなを殺そうと。
今日の料理の中に、毒が仕込んであります。残念ながら、皆さんは明日まで生きられません。」
会場は静まり返った…泣き出す女の子もいる。
男の一人が、Yに詰め寄り、叫んだ。
「お前…本当なのか!」
するとYは、ニコニコしながら、
「なぁぁんちゃって」
と言った。
会場は、安堵のため息に包まれた。
Yが話続ける、
「なぁぁんちゃって、だって、毒で殺したら、みんな恐怖を知らないで死んじゃうだろ。そんなのずるいから、僕は、皆を呪い殺すことにしたんだ。
まずは、だ・れ・に・・よ・う・か・な…
まあ、それはお楽しみで…じゃあ…」
次の瞬間、Yはおびたたしい量の血を吐きだし、そして体を痙攣させながら倒れました。
僕達は、これから一生Yの呪縛に怯えるのでしょうか…
怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん
作者怖話