聞いた話
ある山にケンジ君(仮名)とゆう少年が住んでいました。
山はケンジ君やその友達にとっては遊び場て、庭と言っていいほど知らない場所はありませんでした。
ある日、ケンジ君はいつもの様に山に遊びに行きました。
その日は1人で山を歩いていると、古い井戸がありました。
「あれ?こんな所に井戸なんてあったっけ?」
そう思っていると「おお~い!誰かいるのか~?助けてくれ~」と男の声が聞こえました。
「大変だ!誰か落ちたんだ!」と思ったケンジ君は井戸に駆け寄り「大丈夫ですか~?」と声をかけた。
井戸の中は暗く、相当深いのか底は見えなかった。
男「良かった。僕、助けてくれないか?」
ケンジ「僕1人だから、誰か大人を呼んでくるよ~」
男「君が助けてくれ~」
ケンジ「僕1人じゃ無理だよ」
男「君がココに来てくれたらいいから~」
ケンジ「えっ?」
そこでおかしな事に気付いた。
自分の声は井戸中で反射して響いて聞こえるのに、男の声は響いていない。
それに「ココに来てくれ?」って…??
怖くなったケンジは後ろ向きのまま、ゆっくり後退りした。
一歩…「お~い。僕~?」
二歩…「お~い」
三歩…「………」
四歩…ヌゥっと井戸から手が見えたところでダッシュした。
途中で転んだり、枝で腕や脚を切っても走り続けて家まで帰って来た。
後日、友達に聞いたがやはりその場所に古井戸は無いと言う。
ケンジ君はそれ以来、古井戸を見た辺りには行っていないそうです。
怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん
作者怖話