人によっては怖くない話。俺が小学3年生の時のものだ
その日学校は早めに終わり、昼下がりの帰り道を俺は一人歩いていた
その道には古い雰囲気の家々が立ち並んでいた。
そのうちの一つの家にはやたら吠える犬がいた。激しく吠え立てるのでかなり怖かった。
今となってはどんな犬種だかはわからないが、太い鎖が印象的だった
その家の前に差し掛かる。
…?今日はやけに静かだな…
そう思い犬がいるはずの方向へ目を向ける。犬がいない
犬小屋の中にいるのか?と思いながらもふと反対側の家に目をやる。
反対側の家は立派な塀に囲まれた、玄関前に庭があるような平屋だ。
その庭の真ん中に…
犬がいた
犬を縛る鎖は途中で千切れていた
俺は犬と目が合い硬直した
俺はどうしていいかわからなかった。犬は逃げると追い掛けると言うし、固まっているしかなかった。
すると…
犬がこっちに向かって走ってきた
もう逃げるしかないっしょ
一目散に後ろを向いて駆け出した。
すぐ後ろに犬の走る音を聞いた気がした。はっきり言って泣きそうになった
暫く走った後、後ろを確認すると犬はいなくっていた。
かなり怖かった一件
怖い話投稿:ホラーテラー のののさん
作者怖話