友達から聞いたある学校の話です。
ある学校の野球部には、「しつけ」と称して先輩が新入生が入ってくるとかならずリンチをする伝統があり。、こうして上下関係をはっきりさせていたそうです。
部員も学校にチクッたらもっとやられるのはわかっていたので、誰一人、学校や親にいう部員はいなかったようです。
毎年、この伝統は受け継がれているのでその年の新入生も一人、一人「しつけ」を受けていたそうです。
ただひとつ違うのはその「しつけ」を受けても、先輩に反抗していた部員が出ました。
入ってきたばかりですがとても野球がうまく、監督からも「一年生でも試合に使う」と絶賛されていたそうです。
先輩たちは最後の年なのにこいつが試合にでるのが面白くなかったのか他の部員以上に「しつけ」をしていました。
そんなある日、三年にとって最後の大会のメンバーが発表されて、その一年がスタメンに選ばれました。
その一年にポジションを取られた先輩が部室に呼び出し、必要以上に「しつけ」をしたそうです。
それでも、一年の態度が変わらなかったので、怒り狂った先輩はバットで殴ったそうです。
打ち所が悪かったのか殴られた一年はぐったりして意識がなく、部室の異変に気づいた部員たちによって先生に連絡して病院に運ばれたそうです。
一週間後、その一年生は亡くなりました。
当然、大会もでられず、野球部は廃部。伝統のことも学校側にもれ先輩は退学、二度と野球部も設立されることもなくなったそうです。
その事件から数年たち、その先輩も少年院から出所し、元野球部のメンバーたちと飲み会をしていたそうです。
その飲み会でAさんが「そういえば、この前学校の前を車で通ったんだけど、グラウンドの真ん中ぐらいに野球部のユニフォーム着たやつがいたな~でもあの学校野球部ないはずだけどな」
他の友達も口々に「俺もみた」「俺も見たな~」といいだしたそうです。
「もしかして、俺が殴った奴が化けてでてきたんじゃないか」
と笑いながら話をしたそうです。
その飲み会から数日、何事もなく過ぎていったそうですが、携帯に着信がありとってみると、前一緒に飲んだメンバーからでした。
「聞いたか?Aが車で事故って入院してるってさ」
それを聞いてAのお見舞いにいき、事故の状況をきくと、学校の目の前で事故にあったそうです。
その日も野球部員を見かけて、よそ見しているときにダンプカーに突っ込まれたそうです。
Aさんは「亡くなった部員の呪いじゃないか?」と言ったそうですが、
先輩も怖くなりましたが「そんなことあるわけないだろ」と強気だったそうです。
ところが、あの飲み会で学校前の野球部員をみたメンバー達が次々と不幸なことが続き、怖くなった先輩はその町から出て行き、誰も連絡がつかなくなり、行方不明になったそうです。
今もその学校前を通ると野球部員を見かけることがあるそうです。
怖い話投稿:ホラーテラー タツさん
作者怖話