「Sさん、こんな事を言ったらMさんがいかにも誇大妄想狂みたいに思われるかもしれませんけど、あの人はただ者じゃないんだってそのうちわかりますよ」
「どうただ者じゃないわけ?」
「いや、僕が説明しなくても、そのうち分かりますって・・・それよりSさん」
「ん?」
「○○湖探索の計画たてましょうよ」
俺はサークルの事が信用出来ないっていうか、不気味で仕方なかった。あの部長、おかしな宗教団体でも立ち上げる腹なんじゃなかろうか?だとすりゃ俺は、へたすりゃカルト教団の一員だ。それだけは御免だ。
Kは俺の顔をじっと見ていたが、突如、驚くべき事を口にした。
「大丈夫です、Mさんはへんな宗教団体を興すなんて考えてませんし、Sさんを活動家にするつもりなんてさらさらありませんから」
(!)
こいつ、俺の心を読んでやがる!!
Kはニタニタ笑いながら言った。
「Mさんと付き合ってると、これくらいは誰にでも出来るようになります」
「ちょっとトイレ行ってくるわ」
俺は席を立つと、ダッシュで店を飛び出した。
(アア!気味悪〜!!)
俺は大学の校舎裏にあるアパートの、自分の部屋に飛び込むと鍵をかけた。
身体が小刻みに震えていた。今まで経験した事の無い恐怖だった。
(何なんだ?あいつらは!!)
俺はジャケットを脱ぎ捨てて、ベッドに潜り込んだ。その時チカ!っと左目に針で刺されたような痛みが走った。
痛みはすぐに収まったが、そんな事今まで一度も無かっただけに、ただただ薄気味悪かった。
その夜、俺は生まれて初めて金縛りというものに遭った。
すみません、後二回程で終わる予定です
怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん
作者怖話