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中編4
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廃病院にて…

この話は洒落にならない事だけいっておきます。

ある日仲の良い俺達三人、喧嘩が強くて女には目がないA、少しメタボで若干アキバ系のBです。

三人は中学からの付き合いでその日はいつものように俺の家でくだらない話をしてました。

時間は夜の10時半を少し過ぎてたと思います。

話の中で隣町の廃病院が話題に上り、Aが今から行くぞとか言ってたので俺達二人は嫌だ!と、抵抗していました。

怖いし、用意もしてないし…と言うと「じゃあお前ら二人は外で待ってろよ。

俺が一人で中に行くから!」(行くとは言ってないのに外で待ってろって…まるでジャイアンと一緒です)時々Aは無茶苦茶な事を言っては一度言ったら聞かないので、俺達二人は「分かった、分かった」と、渋々行く事になりました。

Aはその時ビデオを持っていこうと言い出しました。

出る間際に俺は二人には内緒で念の為お守りをポケットに入れ、途中コンビニで懐中電灯を買い、チャリで隣町の廃病院へ。

着いたのは日付が変わる少し前でした。

この病院は地上三階建ての地下一階まである四階建ての建物です。

何処にでもある普通の病院です。

一階は外来、二階から上は病棟となっていて、メインは地下の霊安室と手術室です。

地元の話ではよくそこに女の霊がとか子供の霊がとか…よくあるそこらで聞く話の一つと思ってました。

俺達はまず三階まで行き徐々に一階ずつ降りて行き、最後に地下を目指す事になりました。

正面玄関でビデオをスタートさせ階段で三階に着きました。

この時Aが先頭、俺は真ん中でBがビデオを撮りながらケツにいて、歩いていました。

A「汚ったねぇ~な」とか一人ブツブツ言いながら自分のペースで行ってしまいます。

それに付いてく俺達二人。

Bはビビってるのか来てから一言も喋ってません。

俺も怖くてポケットのお守りを握っていました。

一番端の階段を目指して進みます。

懐中電灯を照らしながら三階の端から端に進んだのは約五分位だったか、特に何もなく二階に下ります。

二階の作りは三階とほぼ一緒です。

二階は三階よりも荒れてなく、三階で何も起こらなかったからか会話が弾みます。

いろんな部屋を見て階段にたどり着きます。

一階を目指し階段を下りる途中でAが突然「線香の匂いがしねぇ?」と言い出すと、確かにします。

さっきまでしていなかったのに。

ビビる俺とB。

Aは笑いながら「誰か来て墓参りしたんじゃね!」なんて言ってます。

この発言を境に不思議な現象が起こり始めます…

そして1階に到着。俺達3人は霊感がないのですが、Bが「上の2階より一番寒い」と言い出しました。そう言われてみれば確かに寒い…ちなみに季節は夏でした。すると、突然奥の部屋から

「ガシャン!」

金属音みたいな何か落ちたような音がしました。3人は一斉に沈黙。Aが言います。

「言ってみよう」

俺とBはAの2メートル位離れて後を付いていきました。端の階段まで部屋が7つほどあり1つずつ調べていきます。

「ここでもない」

「ここじゃない」

Aは残り2部屋となった時にBが突然「胸が痛い」と言い出しました。俺の心配をよそにAは部屋のドアを開けると、

「多分ここだな」と、言いました。

俺が中を覗き込むと医療器具が散乱していまた。一方Bはまだ痛がっていたので、俺が帰ろうと言うと、

「地下がまだだ!」

と、少し切れ気味に言いました。

この時Aの様子が少しおかしいと感じ始めていたのですが、言うと面倒になりそうだったのでやめて「分かった」と言い、次の部屋をスルーしてAは地下へと続く階段を下りて行きました。

地下の扉前に到着し、扉を開けた瞬間…

「ここはマズい…逃げなきゃ!」、直感的に本能が騒ぎだします。そんな事はいざ知らずAは歩きだし、一番手前の扉を開けます。

僕たち2人は動けないまま立ち尽くしています。

Aはその部屋を懐中電灯で照らしながら俺達にむかって、

「ここは倉庫室みたいだ。早く来いよ~」

俺はBに「大丈夫?」と尋ねると、「大丈夫」と答えが返ってきたのでAのとこに駆け寄ります。

次の扉の前に行きます。扉の上には「手術室」の札が。

Aがゆっくり扉を開けます。その瞬間Aが…

「痛ってぇ~!」と、いきなり叫び始め、床に転び、のたうちまわってます。あまりの出来事に呆然の俺達。すぐ我に返り俺はAを抑えつけ介抱します。Bは撮りつづけてます。

5分位経ったとこでAが落ち着いてきたので

俺は「どうした!?」と聞くと、

A「開けた瞬間何かに刺されたみたいに痛かった!」と言うのでどこら辺が痛いの?と聞くと

「腰から上、頭のてっぺんまで痛い!」

と言い、俺がもう帰ろうと言い出すと

「奥まで見てからだ!」

Aは立ち上がり、奥の手術室と思われる部屋のドアに手をかけた瞬間…

「〇§★△$?」

男とも女とも区別がつかない声が聞こえました。Aはドアノブからそっと手を離し、振り返って俺達に

「聞こえた?」

俺とBは首を縦に振り、ダッシュして逃げました

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名で…さん  

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