携帯が鳴った。頭が物凄く痛かった。名前を確認せずに出ると後輩からだった。携帯の時計は午後3時過ぎ。
俺「うっす。頭痛った~!そういえば昨日はスゲーやば…」
後輩が俺の言葉を遮る
後輩「それどころじゃないですよ!」
泣いた声で訴えた。
そして後輩が振り絞る声で言った…
後輩「AさんとBさんが亡くなりましたよ!」
俺「はっ?何言ってるの?えっ?お前ふざけんなよなぁ!」
後輩「ふざけてなんかいませんよ!Bさんは会社に行く途中で横断歩道を歩いてたら、前から暴走した車が突っ込んで来て、後ろの壁と車に挟まれる形で…こういったら失礼かもしれないんですが運悪く…」
俺「運悪く…何だ?」
後輩「その壁がモニュメントっていうのか、彫刻してある壁で、デザイン的に尖ってたらしくて、ちょうど腰のあたりがもう少しで…ちぎれそうになってたみたいです…」
しばし呆然の俺…
後輩が続けて、
後輩「で、Aさんも事故に巻き込まれたみたいで仕事に行く途中で信号待ちしてる時に左から曲がって来たトラックがバランス崩して荷台の鉄材が落ちてそのままAさんに直撃して……」
俺「直撃して…?どうなったんだ!?」
後輩「…腰から…上が…グチャグチャに…誰か分からないくらいに酷かったみたいです…」
後輩はAとBの親から携帯にかかってきたみたいで、俺の携帯にも何回かかけたとの事。寝ていて気付かなかった。とりあえず俺は後輩と会う約束をして一度携帯を置き、速攻で行く準備をした。
Bには対面出来たが、Aにはさすがに対面させてもらえなかった。昨夜の出来事も忘れる位に、俺は人目をはばからず泣き叫んだ。
後輩に車で送ってもらったのがその日の夜の11時頃。家に着きリビングのソファーに倒れこむ…俺達の思い出が走馬灯の様に頭を駆け巡る…顔を反対側に変える…?
家を出る時には見向きもしなかったが一枚の紙が机の上に置いてある。Bの字だった。
紙にはこう書かれていた…
おはよう。昨日は俺とAは2人死んだみたいだけど(笑)、明後日御払いに行くから気にするな。また遊びにくるよ。鍵はあけとく。じゃあ
紙の下に赤い字で何か小さく書いてある。Bの字ではなく、Aの字でもない字で…
さぁ、はじめるか
?…んっ?何だこれ?
…あっ、思い出した!昨日聞いた言葉…朝方聞いた言葉…
「さぁ、はじめるか」
これで終わりますが今日の夜に後日談を載せます
怖い話投稿:ホラーテラー 匿名で…さん
作者怖話