これは、私が大学生の時に体験した話です。
私は、盆休みに九州の実家へ帰省し、久々の故郷での生活を楽しんでいました。
友人宅で朝まで酒を飲む日もありましたが、
だいたいの寝床は、弟と過ごした子供部屋です。
当時、すでに兄弟2人共、実家を離れていたので、その日は私一人、床につきました。
腕枕をしながら、ふと窓の外に目をやりました。
田舎の星空は言い様がないほど美しいのですが、その日は別格でした。
約1秒間隔で流星が見れたのです。
今日は願い事のバーゲンか、やっぱり田舎は良いな、などと考えているうちに寝てしまいました。
ふと、マブタ越しに、懐中電灯の光のようなものを感じました。
眩しいな、と思い、
焦点の合わない目をこすりなが体を起こすと、
いまだ満面の星空のぞく窓から、ポォーっと黄色い光が差し込み、
私の布団全体を照らしていました。
その現象については、
いろいろな事が想像できますが、
その時の私は、
あ、じいちゃんか。
と、亡くなった祖父の事を考えていました。
私を包み込む、日光のような温度を感じる暖かい光。
懐かしさを感じながら、心穏やかに眠りについたのを覚えています。
次の日、帰省した弟も含め、家族揃って、母方の墓参りに行きました。
優しかったじいちゃんは、今もそこに眠っています。
その夜、親戚の家で起こったじいちゃん話は、別途投稿させて頂きます。
怖い話投稿:ホラーテラー U3さん
作者怖話