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短編1
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視線

これは兄貴の友達の話なんですが

高校卒業後、就職と同時に家を出て、独り暮らしを始めました

最初、違和感を感じたのですが、初めての独り暮らしのせいだ、と思っていたそうです

しばらくたっても違和感が取れません、しかしその違和感が何であるか気付きました。視線を感じるのです、家に居ても、道を歩いていても

歩いていて視線を感じて振り返っても誰も居ません、また歩き出すと視線を感じます

そしてまた振り返る、誰も居ない

そんな日が続き、だんだんノイローゼのようになってきました

また、後ろに視線

このままではいけない、このままではいけない、このままではいけない、

家に帰るとさらに視線を感じるようになりました、

なかなか寝つけず、朝方にようやくうとうとし始め、一時間だけ寝る、そんな生活が続きました

ある日、家で今までにないぐらい視線を感じました

家の中をキョロキョロしました、どこだどこだ?

窓か!ガラガラッ!

誰も居ません

このままではいけない、このままではいけない、このままではいけない、

自分がおかしくなっていくようで怖くなり叫びました。

「見てるのは誰だ!出て行け!」

その瞬間、バン!

とふすまが開き、黒い人影が窓から出て行ったそうです

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

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