少年が大声をあげながら街へ走ってきた。
「狼だああ!狼が出たぞー」
街の人々は恐怖に逃げまどう。
それを見て少年は笑い転げた。
「アハハ、可笑しいや!」
数日後、少年がまた叫びながら街へ走ってきた。
「狼だああ、狼が出たぞー」
街の人々は再び逃げまどう。
それを見て少年は笑い転げる。
「アハハ、馬鹿だなー」
それから数日後、少年が、またもや叫びながら街に走ってきた、
「狼だああ!狼が出たぞー!」
しかし街の人々はもう逃げまどう事はしなかった。
そして一人の男が少年の前に来て言った。
「少年よ、お前は死んでいるんだ…これ以上街の人々に恐怖を与えないで、安らかに眠りなさい…」
少年は口を曲げて男に言った。
「ウソばっかりついてんじゃねぇぞ!」
怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん
作者怖話