友人から聞いた話を、投稿します。
乱文すみません。
ある日、帰宅した友人は庭の片隅に、妙なモノを見つけた。
2m位だろうか。そこだけ言ってみれば空間が歪んでいるような、かげろうが揺らめいてるというか…
水で出来た人が立っていて、そいつを通して向こうの景色を見ているみたいだった。
何だコレ?
はじめは珍しい気象現象かと思ったらしいが、背中を走る悪寒にどうしても近づく事は出来なかった。
しかも家族の誰一人、それが見えない。
友人は気味が悪かったが、どうやら『それ』はそこに居るだけらしい。
無視する事に決め込んだ。(と、いうかどうする事もできなかったんだ。)
しかし、しばらくした日、友人は庭の反対側の隅にも『それ』が居るのを見てしまった。
最初は、移動したのかと思ったが違った。
2体目だ。
しかも何だか家に近づいている気がする。
増えてる…?
友人の嫌な予感は当たってしまった。
全部で4体。
今や家の中の四隅に『それ』は居るのだ。
真ん中で集まって、合体でもすんじゃねーだろうな?
友人は泣きたくなっていたが、それよりも、気になったのは、ここの所、寝たきりの祖父が弱ってきているらしい事だった。
そんなある日、夜更かしをしていた友人は、変な感覚に襲われた。
ずずずずっ……
音が聞こえた訳ではない。
振動が伝わった訳ではない。
でも何故か、そう感じたのだ。
勘のおもむくまま、祖父の部屋へ向かうと、『それ』は居たんだ。
真ん中に横になる祖父を囲むように、部屋の四隅に。
ずずずずっ……
不意にあの感覚。
『それ』が4体同時に動いた。
前屈みに、滑るように。
祖父のベッドの四隅へと移動し、やがて祖父の枕元へ…
祖父が目覚めたように、上体を起こした。
『それ』に誘われるように立ち上がる。
足元に体をのこしたまま。
やがて『それ』に囲まれて、『それ』も祖父も消えてしまった。
友人は動く事も出来ず、それを見つめるしかできなかった。
唯一の救いは、じいちゃんが笑ってた事だ。友人はそう言った。
そして、俺は友人の締めの話を聞いて、思い当たる事があって、テレビの前に座ったんだ。
あれは、いわゆる『お迎え』ってやつだったのかな?
聞いた話しじゃ、西洋っての?天使が四人集まると魂を運べるんだと。
お迎えってのは四人なんだなぁ
俺がみたのは『フランダースの犬』。
ラストシーン。
教会の床に横たわったネロとパトラッシュを、最初に天へと誘った天使。
四人(?)だ。
どうやら、お迎えってのは
四人なんだな。
怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん
作者怖話