ベッドに横になる。
疲れていた為、すぐに熟睡。
息苦しさで目が覚める。
仰向けに寝ている俺の体の上に何かが乗っている。
というより、体全体を上から押し潰されている感覚。
目が慣れてきた。
横向きに頭を固定されているせいで、制限されている視界の先に見えるのは
見慣れた机やテレビ台の足。
ここは間違いなく俺の部屋だ。
そして、俺は今、ベッドの下にいる。
考えられない状況と身動きがとれないせいで、パニックに陥る。
しかし、声は出ない。
ふと、床に座る人形に目がいった。
ミッキーマウスの人形だ。
俺のモノではない。
そう思った瞬間、その人形の手前を人が通った。
正確には、足音をたてないようにベッドに近づく足が見えた。
靴を履いている。
唐突に、ハッと目が覚める。
俺は普通にベッドに寝ていた。
半年後、
付き合って初めての、彼女の誕生日。
彼女が好きだという、ディズニーランドへ出掛けた。
彼女が、ミッキーマウスの人形が欲しいとねだる為、買ってあげた。
いつも以上にはしゃぎ、疲れた俺達は、俺のアパートへ帰る。
彼女が床にミッキーマウスの人形を置いた時、
ふと夢のことを思い出した。
不安にかられた俺は、理由も話さず彼女の手をとり、
急いで彼女のアパートへと向かった。
次の日、自分の部屋に帰ると、
刃物でズタズタに引き裂かれたベッドがあった。
後日、犯人を捕まえたと警察から連絡があった。
犯人との関係を聞かれた為、何故か?と俺は聞き返した。
『あなたを殺すつもりだったらしい。』
怖い話投稿:ホラーテラー U3さん
作者怖話