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短編2
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鳥男の話を投稿したら

その翌日…つまり今日、ちょっと不思議な体験をした。

だから、その話をしてみる。

だから今回は、笑えるネタや奇人変人は出てきません。御了承を。

私は今、派遣業界から足を洗って地元で働いている。

外での仕事で、ここ2週間は毎日片道1時間以上かけて、山の中で働いている。

山の中だから、野生動物がいっぱいだ。

狸、狐、イタチ、鹿、今は冬眠に入ってるだろうが熊、そして猪。

猪が一番厄介な動物らしく、田畑は全部が猪対策と思われる網や柵で囲まれている。

野生動物が豊かで、猪対策の網…これが今日の体験のキーポイントだった。

午前の仕事が終わり、昼休憩を終えて午後の仕事が一段落した時。

私は、何かを感じて振り返った。

目の前には、柵と網で囲まれた小さな畑。その奥…泥地なんだが、何か変だ。

背景から浮かび上がる、同化した色…それが私が振り返った瞬間、

「ピイ…」

と弱々しく鳴いた。

それは、右の羽が網に絡まり動けなくなった、フクロウだった。

かなり弱っている。

が、視線は私に向けられている。

フクロウは夜行性だから、昼はあまり目が見えないと言う。

しかし、フクロウの視線は真っ直ぐ私に向けられていた。

必死に助けを求めるフクロウの気持ちが、私に伝わったとしか思えなかった。

実際、私が言って指で指し示さないと周りの人も気づかなかった(見えなかった)ほど、背景と同化していたし。

私は、町役場に電話して助けを頼んだ。

人様の畑に無断で入ることは躊躇われたし、仮に私が助けても仕事中だから治療すらしてやれないから…。

町役場から、若い男性と優しげなオジサンが来て、フクロウは救出された。

救出される間、オジサンに優しく抱かれたフクロウは、ジッとしていた。

「保護します。しかし、よく分かりましたねぇ」

と、オジサン。

助けられたフクロウは、「よかったな」と話し掛ける私を、弱々しい目でジッと見ていた。

まるで、「ありがとう」と言うかのように。

因みに…フクロウはオジサンの見立てでは、網に絡まって数日は経っているらしい。

偶然と言えば、それまでの話。

しかし、何故私はフクロウを「絶対に助けたい」と思ったのか。

役場の人が来るまで、フクロウに話し掛け続けたのか。

何日も助けを求めていたフクロウに、私が気づいたのか。

タイミングがタイミングなだけに、不思議だった。

怖い話投稿:ホラーテラー 元業担さん  

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