うちの実家(東北地方とだけ言っておく)の裏庭には、高さが4mはあるでっかい倉庫があった。
しかし、東北地方だから雪が凄く倉庫の屋根部分やら外装(?)が悲惨なことになってるらしく、取り壊して家を建てるとか言う話だった(この辺は詳しくはしらん)。
そこでその倉庫なんだが、なかに電気は通っておらず、真っ暗なので祖父も中に入ることは少ないと言っていた。
そもそもいつ頃から倉庫があるのか祖父さえ知らないらしく、中に用事があることはなかったようだ。
取り壊しが決まり、業者の人に「倉庫の中を整理しておいてくれ」と頼まれ、特に必要なものはないだろうと思い倉庫の中の物もすべて処分する予定だったのだが、仕方なく祖父や父や叔父さんや親戚の人たちでテキトーに掃除をはじめた。
すると壷やら破れた掛け軸やらが次々に出てきたのだが、安っぽいし本当にぼろぼろなものばかりだったらしい。
しかし、叔父さんが床の穴に躓き、床の板が剥がれ、その下に金属の箱が丁寧に埋められているのを見つけたそうだ。
結構ぼろく、しかも簡単に開いたので中を見ると和綴じの分厚い本(これだけは結構キレイで、表紙に文字はない)があり、値打ちもんではないかと喜んだらしい。
しかし和綴じ本にも関わらず、なぜか文字は印刷された明朝体で、それを不審に思いながらも、その内容に驚いたそうだ。
テキトーに開いたページだったが、横書きに書かれた文字には、
「2011年に疫病が流行するも、ワクチン開発と徹底した鎖国により日本は被害を最小限にとどめ、その結果として輸入できず食品が足りずに問題化する」、
みたいなことが簡潔に印されていたようだ。(その文章は忘れたから覚えてることを書くがスマン)
またそのページには、「年号が「平成」から「通亨」になること」、
「日本が2012年のオリンピック不参加を正式に表明すること」
なども簡単に書かれていたようだ。
そのほか、パラパラと見ていると、首相の交代(年は書かれているが月日は記載なし)についてや、原爆の投下(広島と長崎と、何故か東京に投下とも書かれていた)についても書いてあった。
祖父や父は、「予言書だ」などとはしゃいでいたらしいが、俺はこの話を聞いた限り、ただのいたずらだと思う。
ただ、実際にその本も見たが、古い感じなのにとても綺麗で不思議な感じだとは思った。
最後のページには、日本は中国、韓国と合併し、国名は「中国」に統一するも、日本は中国の首都を置く経済発展地域として機能し続ける
みたいなのが書いてあったらしい。
(これは俺自身で確認しておらず、いつ頃なのかも不明。)
ちなみにその本によれば、2012年にアセンションとか、地球が滅亡するようなことはありませんでしたよw
怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん
作者怖話