「松本………まさか?お前、交わったか!!?」
「ヘヘヘェ〜分かります?」
マジで交わりやがったのか!神であり、巫でもあるこの天女達と…
最悪の展開だ…これなら、殺されておいてくれたほうがまだよかった…
松本も農林水産省を代表する外障官、何も知らない素人ではない。
やってはいけないことを、自分自身が一番知っているはずだが…。
頭でっかちなオタク野郎だが、自ら巫と交わるとは考えずらいな…
「七海さんよ、あんたもこっちにこないかい?ヘヘヘェ〜」
へへへぇ〜って口癖は変わっていないようだが、別人格になってやがる
「松本!、いや、日本国 農林水産省 林野特別技官 松本 豊」
「もはや懲戒免職では済まされる話ではないぞ!」
「七海さん、固いこと抜きにしましょうや、天女は最高ですよ〜ヘヘヘェ〜」
駄目だ…もはや、あの松本ではない…。人間(ヒト)を斬らねばならないか…。
「七海さん、ここで話しをしてるのもなんなんで、宴の準備も整ってますから、中へどうぞ。
「さぁ、神武、上がりなさい」
「さぁ…さぁ、中に…」
こいつら、鴉に食い殺さすのが失敗したら、次は宴か…。嫌な予感もするが、とりあえず神殿に入ってみるか…。
松本と天女達の後を歩きながら神殿の中へとはいる。
ぉぉお〜立派な造りだ…、宮中に勝とも劣らない豪華さに目を奪われてしまう…。
「この神嘉の間はどうです?スゴイでしょ、ヘヘヘェ〜」」
神の住む神殿なんだから凄いもクソもねえだろうが!
「松本、何がしたいんだ?、天女と交わり、俺の神器を手に入れようとするなんて…どういうつもりよ!」
「神武の神器と龍神と俺、これで世界神になれるでしょ、ヘヘヘェ〜」
ハァ?世界神ってなんだ?No.1神様ってことか?アホか…俺と同じ天王族と思えない…アホ神世界一に俺か認定してやる…。
「松本、お前にも先祖代々から受け継いだ神器があるたろうが!」
「そんなものありましたっけ?」
あったもなにも、お前の神器も国宝以上の代物だけど……。
武烈天王家 神器 桜蝶扇
100代名にして紛失か…
天女達の乱心か?松本の乱心か?
「七海さん、料理がきましたよ〜ヘヘヘェ〜」」
げっ、白蛇の活き作り…
「牙の毒を一滴かけるとピリットして最高ですよ〜へへへぇ〜」
食えるか!
「まだまだ、料理は続きますよ〜七海さんのために、天然のヒトも用意してますから〜ヘヘヘェ〜」
養殖の人がいるか!!
このままじゃいかんな…
どうする…
まとめて叩き殺すか…
水龍神の関係もあるし…
松本が死んだら武烈家を断絶してしまうし…
「小鹿の目玉煮がきましたよ〜、さぁ、蛇酒も飲んで下さいよ…ヘヘヘェ…」
しかたない食べてるふりをしておくか…
「さぁ、天女達、神武さんのために舞い踊れ♪」
聞き違いか?松本が神武さん…??
お互い、神武!、武烈!なんて呼び合ったことは一度もなかったはずだけど…。
天女達が美しく舞い踊りだした…
一人の天女の使ってるあれは??まさか??
「桜蝶扇!」
松本!、気付かないのか?使っている天女も気付かないで…?
天女は桜蝶扇を手にしても何とも無いということは…まだ大丈夫かも…!
悪き者に堕ちたのであれば、扇を手に持ち、舞をすることなど不可能なはず。
ほんとは、まだ交わっないな…。
しかし…す、素晴らしい…心が魅入られそうな舞だ…もはや神域に達している…さすが天女、侮れないな……………………………………………………………………………………………………………………………………………
あっ、危ねっ…迂闊にも完全に舞に魅入られてた…。
「神武さん、どうかされましたかね?ヘヘヘェ…」
また神武さんか?
解ってきたぞ…別人格になってしまった松本と天女達…。
「武烈!俺も舞うぞ!!」
「ぉお♪神武さんの舞ですか!ヘヘヘェ…」
やはり松本でないな…。
「天女よ、その扇借りるよ♪」
見事だ!さすが桜蝶扇!
凄まじい霊力を感じる!
見える!見えるぞ!
まだ異業者ではない!物凄い闇に包まれている!
「桜花乃舞!」
桜蝶扇を持ちいた桜花乃舞はどうよ?…松本君?
「七海さんじゃないですか?ここは?…」
戻ったか?
「羽衣ノ滝の神殿だ」
「羽衣?……あっ!私が調査に来る予定だった羽衣ノ滝?」
「覚えてないのかい?」
「温泉好きなんで、途中、天人峡に行って露天風呂に入って…そこで爺さんと会話をしていて……気づいたのが今です。ヘヘヘェ」
天人峡の爺さん?神居神(カムイ)か?まさか…
しかし松本ほどの男をとりこみ、龍神系の天女まで災にまきこめる力を持つ者が他にいるかな…。
省に戻り局長に相談するか…農林省のでかたもあるだろうし…
「天女様、ご迷惑をかけました。これにて失礼します」」
「神武ありがとう」
「ありがとう」
「武烈またきて下さい…」
「松本君、温泉は公費で入れませんよ!」
「ヘヘヘェ〜、内密でよろしくです。」」
「帰るよ!世界神さん…」
「私ですか…?」
「ニッ」
星の降る里に異業者は存在しなかった、満天の星空を見た時に気づかない俺は、まだまだ未熟者だね…
星地での争いは避けられたが…天人峡か…水龍神にまた会いに行くことになるな…。
怖い話投稿:ホラーテラー JKさん
作者怖話