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短編2
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死後の世界

この話は私が高校生の頃の体験です。

2年生のときのクラスで一緒になり、親友というほどではありませんが仲のいい友達(Nくんとします)がいました。

そのNの母方の祖父(もしかしたら祖母だったかもしれませんが)が結構凄い霊能力者で、母親自身も霊感があるらしく、実話なのかはさておき、私たちは心霊話やその類の話をたまに聞かされていました。

そしてあるとき、人は死んだらどうなるのか、という話を別の友達が話していたのですが、Nが割り込んできて

「死んだらそれで終わり。ただの肉体、物質になってただそこにあるだけ。」

と、霊の話ばかりしていた彼には考えられない発言をしました。

じゃあ幽霊とかはなんなのさ、ということになったのですが、Nは何故か口ごもっていました。

そんなことも忘れていた数日後、Nと2人でテスト勉強をしていました。

するとNが

「お前だけに言うけど、死後の世界はあるよ。」

みたいなことを言い出しました。

なんでも、祖父から死後の世界のことはあまり広めるな、と言われていたらしいです(詳しい理由はわかりません)。

幽体だの幽界だのわかりづらい言葉ばかりだったのでNが簡単に説明してくれました。

Nが言っていた、そのNのおじいさんの話によると、

人間は死後、肉体と精神とが別れ、どこかへ連れていかれるか、自分からそのどこかへ向かう。

このときは暗いトンネルを通ったり、いわゆる三途の川のような場所を通ったりする。

そして自分の一生を振り返り、その人生で感じたことや思ったことをまた感じ、人生の行いを反省する。

というようなことでした。

他にもいろいろと聞いたのですが、一番印象に残っているのは、その後の世界では自分の思い描いたものを具現化でき、なんでも作り出せるということです。

肉体から離れることで、睡眠欲、性欲、食欲はなくなるそうですが、食事などができなくなるわけではないそうです。

この現世の暮らしと比べると桁違いに心が晴れている状態だそうです。

時空の概念だとか、人間関係とかの話もしていましたがあまり覚えていません。汗

また別の話なんですが、大学のときの友達で、交通事故で臨死体験をしたことがある友人がいました。

その友人が、意識が戻らない間に見た夢で、長いトンネルを歩いているとお坊さんのような2人に出会い、2人が何やら揉めていたそうなんですが、そのうち考えが一致したようで自分に戻るように告げ、お坊さん2人は奥へ進んでいったそうです。

自分がどこへ向かっているのかもわからないまま仕方なく引き返し、白い霧のようなものに包まれ、目が覚めたそうです。

その友人も、死後はあるのかもしれないな、と言っていました。

とくにオチのない話でしたが、死後の世界の存在を考えてみると、死の考え方が変わってきますね。

怖い話投稿:ホラーテラー 投稿しますさん  

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