短編2
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行き過ぎた宗教心

「地下の丸穴」を見て、思い出した私が今までで一番恐怖を感じた話です。

当時私は高校卒業後一人暮らしでアパートに住んでいました。

地元とも離れていて彼氏も居なかったから夜は1人でお菓子を片手にテレビか雑誌を見てました。

そんなある日、11時位にインターホンが鳴って「誰だよ!こんな時間に常識はずれな…」と思ってシカトしてました。

でも何回も鳴らされて渋々出ることにしました。田舎育ちだからか私は防犯意識が薄くて、チェーンも掛けずにドアを開けてしまいました。

ドアの前には二十代くらいの男女が2人で手にパンフレットのようなものを持って立っていました。

私「なんですか?」

女「○○○って知ってますか?」

私「知りませんけど…」

男「大変ですね…それは…あなたやあなたの家族にも危険が迫る可能性があります」

私「は?あたし無宗教ですからお帰りください」

男「あなたの為に言ってるんですよ」

と、勝手に玄関に入ってきました。

そして部屋の方をジロジロ見てあそこに悪い気を感じるだのなんだの言って

男「中に入れていただければこの場でお祓いしますよ」

とかほざきやがって怖くなったから

私「早く出てください警察呼びますよ」

って行ったら女の方が目で男に合図して出ていってくれました。

すぐに鍵を閉めたんだけど。まだドアの向こうで勧誘してきます。

警察官の父に電話で伝えたら案の定こっぴどく叱られて、今から車で行くから絶対鍵を開けるなよ。

って言われて二時間くらい待ってたら玄関の方から

「ゴルァーなんしよっかぁー待て!!!」

ドタドタドタカンカンカンと聞こえたあとに鍵がガチャガチャ言ってドアが開いて親父が入ってきました。

なにやら私の部屋の前に魔法陣のような落書きがされて玄関にも札のようなものが張られていて男女が正座して何やらぼそぼそ呟いてたらしいです。

そこに親父が駆け付けて奴らは走って逃げたらしい。

その後親父が警察呼んで色々聞かれて写真もパシャパシャ撮られて。

「警察官の娘が…この馬鹿が恥をさらしやがって」と親父にキレられました。

その後の調査で勧誘してきた宗教も分かったけどあの男女が勝手にした事とされたそうで宗教事態は、指導のみだったそうです。

まだ未成年だったから、詳しくは教えてくれなかったし名前も忘れちゃったけどマダ活動してるのかな?と思うと少し怖いです。

その後は彼氏が出来て、二十歳で結婚して県外に出て。親父も去年死んだから今その宗教が何をしてるのかは分かりません。

幽霊じゃなくてごめんなさい。でも行き過ぎた宗教心て人をおかしくさせてしまうのかなと思い、誰にでも起きる可能性がある怖い話しでした。

怖い話投稿:ホラーテラー ギャルママさん  

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わけわからん連中にわけわからん儀式を部屋の前でされてたとかゾッとする。
生きてる人間も自分の理解の範囲から外れた位置に立ってる人は怖いですね。

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