続きです。
その晩…
ママン達は【床の間】を枕側(上)にして、川の字に並んで眠ったそうだ。
左から□□先生、真ん中にママン、右側に給食のおばちゃん。
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■床の間■
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| □□ | ママ | 給食 |
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ママンは、すぐに眠りについた。
だが…
『う~~ぅ~~~…う゛ぅゥゥうう~ッ』
フーッ…ーッ…
『…う゛ぅぅ~~』
ハァ… ハァ… ハァ…
『う゛ぅーーーーッ…!』
ママンの耳に入ってきた、荒い息遣いと低い唸り声…
ママン『?』
なに?…なんや?…
ママンは目を瞑ったまま、声のする方向を探ったらしい。
が、声の主は簡単に判明した。
『ぅうう゛ぅーん…う゛ーん…』
マ『…(□□先生?)』
唸り声の主は□□先生だったのだ。
フーッ…フーッ…
聞いてて息苦しくなる様な呼吸音。
□『ぅう゛ぅ…うぅうぅぅ…』
絞り出す様な、唸り声…
マ『…』
ママンは僅かに頭を右に動かして、□□先生を確認した。
薄暗い部屋の中でだったが…
ママンが見るに、□□先生は魘される度にグイ…グイ…と首を左右へ振っていたが、首から下、つまり布団の下にある手足や布団自体はピクリとも動いてなかったそうだ。
そして、
ちょうど□□先生の頭上にある例の【床の間】に目を向けた。
ママンは、やはりなんとなく気になって…と言ったが、その『なんとなく』は的中した。
マ『…(あ)』
□『う゛う゛ぅ…』
床の間は完全に闇の空間と成り果て、まるで洞窟の入り口の様に見えたらしい…
マ『…』
ママンは言う。
部屋の中は豆電球のオレンジ色の光でそこそこ見える。
それなのに、何故か【床の間】だけが上から下まで真っ暗闇で、奥行きや飾ってあった花瓶すら見えなかったと…
□『うぅうぅぅ…う゛ーん…う゛ーん…』
□□先生はますます魘されてきて、まるでオッサンみたいな唸り声を発し始める…
マ『…(どないしょう)』
悪夢はまだ続きます。
怖い話投稿:ホラーテラー 黒ナギさん
作者怖話