悲しい話が苦手な方に。
私には、鳥男のように正常な方々には信じて貰えない珍妙な体験がいくつかあります。
その、珍妙な体験をいくつか…。
あ、別に私はク○リとかやってません、念のため。
中学生の時、体を鍛えるのにハマっていた私は、早朝ジョギングを始めることにした。
玄関を出て、さあ行くぞぉ~!と角を曲がった私の目に、信じられないモノが。
全身から眩い光を放つ、人の形をしたものが2つ向こうの交差点を疾走して行った…。
怖くなった私はジョギングを断念、家に逃げ帰った。
その夜から熱を出して倒れた。
アレはいったい何だったんだろう…?
家のトイレが、まだ汲み取りのトイレだった頃。
変な夢を見た。
トイレのフタを、便器の中に落としてしまった。
すると、全身真っ黄色の人間のようなヤツが、顔に便器のフタを付けて上がってきた。
後日、そいつは本当に現れた。
人間じゃなかったけど…幽霊なのか妖怪なのか、幼い私には分からなかった。
逃げて母を呼んで戻ったが、そいつはいなかった。
母は、憐れむような目で私を見ていた…。
最後は、おまけ。
ある日、友達と夜中まで遊んで、友達に送ってもらった私は酒が欲しくなり、歩いてコンビニへ。
さあ、早く帰って飲むぞぉ~、と歩く私の遥か前に、暗闇の中を体をヒョコヒョコ、左右に揺らしながら歩く小柄な人のようなモノの姿が!
人…いや、人間じゃないだろ!
ずいぶん小さいし、歩き方も変だ。
まさか宇宙人?
それともUMA?
いや、幽霊!?
怖い…マジで怖い!
でも、正体を突き止めたい!
好奇心が恐怖心に勝った私は、慎重に前を歩く生き物へと近づいた。
あと少し…。
そいつが、街灯の灯りの中に姿を晒した時!
私は脱力した…。
犬を連れて歩いている、本当に小柄な(知らない)おばあさんだった…。
腕時計を見たら、午前3時…どんだけ早起きだぁっ!
俺のドキドキワクワクはどうなるっ!
…なんて叫べるワケも無く、脱力しきって帰宅。
その夜のビールは、酷く苦かった…。
怖い話投稿:ホラーテラー まささん
作者怖話