次に目覚めた時、私には手足がしっかりと付いていた。
「なんだ、夢か・・・。」
安心したのもつかの間
「どうだい?新しい手足の感想は?」
土留の声だ。夢ではなかったのか!
「精巧な義手、義足に加え、表面を極めて上質な霊質で覆ってある。指紋まで再現されているだろう?」
ばかな!私の知る限りではまだ実用化はされていなかったはずだが・・・。
「驚くのはまだ早いよ?その手足にはツキモノを入れてある。君が眠りにつく前までは実用化は夢の話だったがね。誰のせいだか解るね?」
「一体何が言いたい?」
「いや、いいんだ。気にしないでくれ。それより先に説明を済ませたい。」
私はこれより先の説明を聞きたくなかった。だが、聞かないわけにもいかない。確かめなければならない。
「このシステムについては君が一番知っているね。だから細かい所は省くが、君が念ずれば、ツキモノがそれに呼応して君の思い通りに動く。そしてこのシステムはね、まだ完全じゃないんだ。使用者の念波の伝達にロスが有ってね。思い通りに動かない。また、強度もツキモノの発するエネルギーに比例するから非常に脆いんだ。だが、例外もある。解るね?」
「やめろ・・・。言うな。」
「甘い伝達機関のカバーするには、使用者とツキモノのパイプを太くする必要がある。パイプ・・・つまり両者を繋ぐ絆をね。」
やめろ、やめてくれ!
「それをするのに一番手っ取り早い方法はね。生前に深く関わった魂を使うことさ。ここまで言えば解るね?さっき、中身を入れ替えた容器を見たろう?」
「うわぁぁぁぁぁーっ!言うなぁぁぁぁぁーっ!」
怖い話投稿:ホラーテラー 仮面ライアーさん
作者怖話