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中編6
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Unexpected【知】

早朝・・・

辺りはまだ薄暗く、街頭はまだ灯っている。四人は市街地から少し離れた公園で談話する。

J『一応片付きましたね!一時はどうなる事か、と心配しましたが・・・とりあえず皆が無事でよかった!』

N『そうですね!自分は途中参加だったけど・・・貴重な経験が出来てよかったです!!』

A『皆さんには本当に感謝してます!マジですいませんでした!』

P『お礼は・・・約束覚えてますか?ススキノ・・・ォゴリ・・・』

N『ん?何ですか?ススキノゴリって!』

J『Pさん、とりあえず一度解散しましょう!!私はAさんを家まで届けて来るので、NとPさんは此処でもう少し待ってて下さい!』

J(Pさん・・・チャンスを活かして下さいね)

ニヤリ

AとJはバイクに乗り、その場を後にする。二人きりになるPとN・・・

ドックン!ドックン!ドックン!ドックン・・・

ユジン、逢いたかったよ!ヨォ〜モニィ〜♪

P『あっ!すみません。ちょっと電話してきます。』

Pの携帯の着信音は「パチンコCR○ソナ2」だった・・・PはNに会話が聞こえぬ様、少し離れる。

〔通話〕

?『そろそろ片付いた頃だと思っていたが・・・電話に出るという事は・・・』

P『はい!任務達成です!ただ・・・最初に聞いていた話と・・・かなり手強い相手でした。また後程、ご報告します!』

?『何だ?急ぎの用事でもあるのか?』

P『ぴちぴち・・・大事な後始末がありますので・・・それでは・・・』

?『ピチピチ?おっお前!ぉぉおおおお!』

〔通話終了〕

P(そういえば、あの人も好きだったなぁ〜若い子!邪魔者退治完了♪)

一方的に会話を終了させ、携帯をマナーモードに切り替えつつNの元へ戻るP。一人ベンチに座るNに野獣が近寄る・・・

N『なんだか・・・Aさんっていいですよね♪守りたくなるっていうか・・・』

P(・・・ってオイ!すでに俺は敗北兵か・・・)

P『でっ、ですよね!』

戦意喪失のPと恋する瞳のNはその後、特に会話を交わす事無くJの到着を待った・・・

15分後・・・

J『お待たせしました!ってPさん、どうしたんですか?』

P『・・・ノ・』

P『・・キノ・』

P『ススキノォォオオオ!!!』

JとN『・・・・・・』

J『わっ、分かりました!明日必ず・・・Nはもう帰っていいよ、今日はホントに助かった!また連絡するから!』

N『了解!お疲れ様でした!!』

一足先に退散するN。公園に残るは野郎二人。

J『私たちもそろそろ・・・Pさんは何処に送ればいいですか?』

P『Jさんの家に・・・泊めて貰っていいですか?』

あつかましいP。かたや紳士なJは何も言わず、首を縦に振る・・・

ドドドドドドド

早朝。朝日がゆっくり昇り、街灯が消え始める頃・・・四人は帰宅した。

同日夕方・・・

J宅にて野郎二人は爆睡している。一連の騒動に体力をかなり消費したのだ。

ヴゥゥーン!ヴゥゥーン!ヴゥゥーン!

Pの携帯が動く。この音に反応し起きるP・・・しかし、電話には出ない。Jの部屋を見渡し、紙とペンで書き置きを残す・・・

 

Jさんへ。

泊めて頂き、ありがとうございます。私はヤボ用の為、失礼ながら出掛けさせて頂きます。ススキノの件につきましては、AさんとJさんにお店のセッティングをお願い致します。後程、ご連絡下さい。

P(よし!行くか!!)

PはJ宅を離れる。人気の少ない場所を探し、小さな空き地を発見。辺りに誰もいない。着信履歴よりリダイヤル・・・

〔通話〕

P『もしもし、コードネームBPTAです。報告が遅れ申し訳御座いません。それでは早速・・・』

?『ちょっと待て!まずはピチピチの報告を頼む。』

P『はっ!それでは、年令推定二十代前半。黒のライダースーツを・・・(省略)』

?『結果は?』

P『惨敗です!以上でよろしいですか?S!』

S『よろしい!では本題を・・・』

P『はい!標的「ヨウイヅミ」。都市伝説として広がりつつあったM家の呪い。当初の予定通り、存命する長男Aに接触成功。体内に男女二名の霊魂を宿し、性格等が一時混乱するも討伐完了後には安定。』

P『更に一般人二名の協力を得て現地に武器材料を調達。神塩「ドッゴ」を調合した爆弾にて「ヨウイヅミ」を昇天。私の見解ではM家の呪いは完全消滅だと・・・』

S『おおおおお!実に興味深いですねぇ。二日以内に本部へ帰還し、報告書の作成を。今日は・・・ネオン街を堪能して下さい。以上。』

P『了解しました!』

〔通話終了〕

Pは討伐報告完了後、繁華街へ向かう。

ざわっ・・・

〔ハヤク・・・〕

【人物紹介】

A・・・M家の呪いを受けた男性。涙もろく低姿勢。長年の呪いから解放され生還。

J・・・数名の後輩から慕われる男性。感情表現が豊。スコップを使い健闘し生還。

N・・・男勝りな性格、魅惑のボディを持つ女性。鐘を使い、数多の危機を回避し生還。

J・・・某研究機関の上官。「シビト」なる諜報員に指示を与え、怪奇現象の真相追求を趣とする。

P・・・コードネームBPTA。「シビト」として各地を転々とする。過去に数多の悪霊と対峙する。現在背中に・・・

同日夕方、其の二・・・

Pの目覚めより遅れる事30分。深い眠りから覚めるJ・・・Pの書き置きを見てA連絡をとり、ススキノ計画を目論む。

同日夜(繁華街)・・・

三人が初めて揃った場所に集まるは・・・AとJ・・・・・・そしてN。Nにとってススキノは如何なものか?と話し合ったAとJだが、祝杯なので夕食は一緒に!と判断し召集した。

Pへ連絡するJ・・・しかし繋がらない。が一件の新着メールに気付く。送信者はP!

ごめん。すこしおそくなりそうだからさき

三人は内容を確認し話し合う。きっと、あの人ならその内連絡してくるだろう・・・彼がススキノを諦めるはずがない!!三人は一先ず、予約済の飲食店へ向かい歩きだす。

同日夜(郊外某所)・・・

土地勘のないPには此処が何処なのか分からない・・・夕方に・・・パチンコに行って・・・それから換金して・・・メールを・・・

ズキン!

Pは頭を押さえる。更に手をみると・・・血?

ざわっ・・・

Pの背中に悪寒が走る

〔・・ク・・・〕

〔ハ・・・エ・〕

〔・ヤ・・・ロ〕

〔ハヤク・・・〕

〔ハヤクキエロ〕

今まで以上に聞こえる声・・・一人ではない・・・複数。思わず振り返るが、気配は感じるものの、誰もいない・・・・

リュックから塩を・・・・・・!!!リュックがない・・・

ドガッ!

鈍い音がなりPはふらつく・・・そして暗闇より人影が近付く・・・顔中に包帯を巻く男・・・手には水晶を持ち、ブツブツと何かを唱えている・・・

頭部に打撃を受けた事で、意識がモウロウとするP・・・

ドンッ!

追い打ちを掛けるかの如く背中を押され、地面に倒れ込む。

グヂャ!

右腕に激痛が走る・・・見えない何か鋭利なモノが刺さる・・・

ドガッ!

右膝が・・・鈍器の様なモノで殴られ皿が割れる・・・

ッンゥガァァア!!

叫び声が虚しく響く。

ドズッ!グヂャ!ギヂィ!ギュビ!

背後より内蔵を標的に刺さったモノを、何度も・・・血肉を掻き混ぜ、抉りとる。

ッンゴォ!

吐血し、全身の痛みに震え、ある箇所は痙攣を起こす。目は霞む・・・血が足りない・・・

水晶を持つ、顔中に包帯を巻く男は語る

『シビトよ・・・ツメガアマカッタナ・・・オヌシは・・・此迄幾人に苦痛を与え、キョゼツトハイジョヲクリカエシタか自覚しているか?痛ムカ・・・ソノ苦痛こそがオヌシの罪。我はソノチカラを増幅さセる者。心の臓ト頭は無傷ダ・・・最後の刻マデ苦しミ続けるがよい!!!』

そう言い残すと、男は再び闇の中へ・・・

P(痛い・・・・・・・・・眠い・・・・・・)

大量の血液を失い、重くなる目蓋・・・

投稿者本人コメント・・・Unexpected【死】に続く

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

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