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短編2
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某城跡で…

私の住む地域には、○○○城というこの手の話では少し有名な城跡があります。

数年前の話ですが、当時好きだった人と初めてその城跡へ肝試しに行きました。

車で行ったのですが、住宅地を抜け、山を登り一本道だったのですが、時間も11時を回っていたので人気もなく静かでした。

山道で大きめの四駆ではとても狭く、引き返すならバックでないと戻れないような所まで来たときに、某城跡の石板が見え始めました。

ちょうど助手席側に見えたので、私は窓を開け見てみました。

「ここが有名な曰く付きの場所?石板以外何もなさそうだし、真っ暗で何もみえないね」

そこで少し車を止め、彼と話をしながら何かでないのかと待っていました。

数分待ってみたものの何もなく、あと少しだけ進んでみようかと言うことになり、エンジンをかけました。

別にエンジンがかからないなんてトラブルもなく、普通に車は動きました。

進んでみて石板の近くまで行き、また車を止め、回りを見渡しても真っ暗なだけ。

面白くなく引き返すことにしました。

ところが、彼が車を動かそうとして、バックと間違えてアクセルを踏んでしまいました。(上記の通りバックでしか戻れない道だったので)

そして案の定少し車が進んでしまい、ちょうど石板が私の真隣にきました。

すると…

私の耳元で

「おいっ」

と息がかかるような男の野太い声が聞こえたんです。

彼かと思ったのですが、彼は窓から顔を出し、慎重にバックしています。

男の野太い声…

それも車中に響き渡るような気持ち悪い声でした。

私はパニックになり、彼に「戻って!早く!!」

といい、彼も驚き必死に出来るだけ早く戻ってくれました。

それから戻る最中に彼に確認したところ、彼はふざけてもいないし、声も聞こえなかったそうです。

あんな響き渡るような大きい声だったのに…

あの声はこれ以上潜入させないための霊からの注意だったのでしょうか…

それから帰りも彼の車もなんの問題はなかったです。

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

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