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中編6
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かな島

これは私が中学一年の時の話。

私の田舎は富山県の○○市にあり、母の実家でもある。

夏休み、久しぶりの田舎帰りとゆうこともあり、凄いテンションが高かったことを覚えている。

自分の家から車を走らせること七時間、ようやく着いた。

家につくとおじいちゃんが出迎えてくれた。

おばあちゃんは5年前に亡くなっているので、今はおじいちゃん一人だ。

暇をしていた私は、家の裏にある大きな湖に一人遊びに行くことにした。

その湖の真ん中には、小さな島がある。

かな島とゆうらしい。

昔は人が住んでいたらしいのだが、今は誰も住んでいないらしい。その島に大きな病院がある。地元では、有名な心霊スポットらしい。

興味はあったのだが、行く手段が無い。

船が無いかぎり絶対行くことができないのだ。

二、三十分ブラブラし、家に帰ることにした。

家に付くと親戚の人達が来ていた。

その中に僕と同い年の男の子が一人いた。仮にトシ君とする。

トシ君とは何度か会っているが、話をした事が無かったが、いきなりトシ君から話掛けてきた。

「何歳っちゃ?」「どこから来た?」とか、たわいもない話をして、段々と溶け込んできた。

トシ君がふと、かな島の事を話しだす。「今日の夕方4時くらいから友達とかな島いくんやけどいくっちゃ?」と聞いて来たので、興味津々の私は2つ返事で応えた。。

「もちろん」

四時になり、辺りは段々と暗くなり初めた。

そんな中私は、トシ君と湖に向かって歩きだした。

湖につくと、トシ君の友達の祐介君(仮名)が待っていた。

適当に挨拶をして、早速祐介君とトシ君が作った、木で出来た今にも沈みそうな船でかな島を目指した。

意外と近く10分ほどで着く事ができた。

3人は冒険気分で歩きだした。

民家が10件ほどあり、すべてが空き家だ。

意外と綺麗なのでびっくりした。

民家の奥へと進んでいくと前に例の病院が見えてきた。

看板には大きく、かな島第一病院とかいてある。

病院の前につくと、今までワイワイ話していたのが、一瞬にして沈黙になった。

病院の外見だけでも、かなりのものだった。

都会の心霊スポットとは違い窓ガラスも全く割れておらず、落書きも一切ない。

ただ、病院の前にいてだけで寒気が襲ってくる。

3人は中に入ろうとしたが、鍵が掛かっており中にはいれ無かった。

私はかなり怖かったので、二人に言った。

「中入られへんし、そろそろ帰ろう」と言ったのだが、「びびっとんがきゃ」といいながら、笑われた。

私はムッとなり、その辺にあった石で窓ガラスを割り、強気で「はいるぞ」と言いながら内心はバクバクだった。

病院の中に入るとかなりヒンヤリしており、冷蔵庫ほどの寒さだった。

3人は手を繋ぎ、懐中電灯を片手に歩き始めた。

一階を全て回ると二階へ、二階を全て回ると三階へと、進んでいく。

5階に差し掛かったとき、トシ君が奇妙な事を話しだした。

声がする・・・。

私と祐介君は、「あほな事を言うな」と、かなり恐かったので、キレ気味に言った

っとその時廊下の奥から、コツ、コツコツ、足音が聞こえてきた。

その瞬間3人はに耳鳴りが走る。キーーン。

その足音が3人の前でとまった。

祐介君が懐中電灯で前を照らした瞬間、、身長二メートルくらいある女が立っていた。

うわーー。

私達は叫び腰を抜かしてしまった。

私は恐怖で泣き崩れ前を見れなかったが会話は聞こえた。

女が話す「なにしてるの?」トシ君が泣きながら話す「肝試しです、すいません。」

その瞬間女は裂けた口で大声で笑いだした。「がっがっがっがっがっが」

その瞬間3人は一斉に走り出した。

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暗闇の中夢中で走る。

後ろから女の笑い声と、走って追い掛けてくる足音がきこえる。

「がっがっがっがっがっが」コッコッコッコッコッコッコッコッコッ。

3人は逃げる逃げる逃げる階段を下り、また登り、

どれくらい逃げ回っただろうか、後ろから女の気配が消えたと同時に3人は、その場にへたりこんだ。

祐介君「静かに歩きながら出口を探そう、できるだけもの音をたてないようにするっちゃ。」

二人は静かに頷く。

病院の階段を降りてゆく。二階と一階の階段の踊り場まで着いたときだった。

トシ君が呟く。「シーーー、声が聞こえる。」

私と祐介君は、またあいつが近くにいる・・。泣きそうになる3人。

その時、3人にまた耳鳴りが走った。

キーーン。

「がっがっがっがっがっが」コツコツコツ。

女が一階から階段を上ってくる。

3人は動けずにいる。

女が3人の前にきた。

上から見下ろし、裂けてる口をガバーっと開き、大声で笑う。

「がっがっがっがっがっが」

3人とも怖すぎて動けない。

と、その時女がトシ君の腕を掴む。

「捕まえた」

「助けてください。ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい。」トシ君が泣きながら叫ぶ。

私と祐介君はトシ君を助けようと女にスドーンと体当たり。

女は階段を転げ落ち、トシ君もなんとか手を振り払い3人一斉に一階の出口へと走ってゆく。

「走れー!逃げろー!

後ろからは女が叫ぶ。

おぁぁぁぁぁぁぁぁぁー

地鳴りのような声が病院中に響き渡る。

もうすぐ出口、もうすぐ出口、私は必死に走った。

バン! 病院の外に出た。 私は泣きながら振り替える。

女はいなくなっていた。

しかしトシ君と祐介君の姿もない。

捕まったのか。

私は泣きながら叫ぶ、トシくーん、祐介くーん。

しかし返事は無い。

と、その時肩を叩かれた。

ポンポン。

恐る恐る振りかえる。

女が立っていた、

「がっがっがっがっがっが、、、捕まえた。」

その瞬間気を失った。

目を覚ますと、家の中でおじいちゃんに起こされた。

「ずぶ濡れでどこいってたっちゃ?」

私は安堵感で胸がいっぱいになり、おじいちゃんの胸で泣き崩れた。

湖の入口付近で倒れてたところを近所の人がしらせてくれたらしい。

私は、トシ君と祐介君の事が気になり、おじいちゃんに聞いてみた。

「おじいちゃん!トシ君と祐介君は?」

おじいちゃんは、びっくりした顔で答えた。

「何でその名前をしってるんがきゃ?私の息子のトシの名前を・・。祐介は大の友達だった。」

私は意味がわからなかった。

「昼に親戚の人の中にいたトシ君だよ。」私はおじいちゃんに言った。

おじいちゃんが真顔で答える

「そんなはずは無い、もう四十年前くらいになるが、中学に入ってすぐに祐介と行方不明になったままっちゃ。かえってこん。」

私は答えた。

「今までトシ君と祐介君とかな島に行ってきたんだよ。」

お爺ちゃんの顔つきが変わった。

「そんなはずはないが!!もう居ないっちゃ!!しかもあんな危ないとこにいったらだめっちゃ!何があったか話しなさい!」

私は泣きながらさっきの体験を全て話した。

話終えた後、おじいちゃんは、目に涙を浮かべ、私を強く抱き締めた。

その時私は子供ながら悟った。

私はおじいちゃんの息子のトシ君と友達の祐介君の体験を見てしまったのだと。

しかしあれは夢だったのだろうか・ ・。

今でもあの女の顔が頭から離れない。

トシ君と祐介君は、私に何を伝えたかったのか・・。

かな島・・まだあるのかな。あれから5年後おじいちゃんは亡くなり、田舎には帰っていない。

正直帰りたくない。

長文ありがとうございます。

この話は本当なので、遊び半分でかな島に行かないで下さい。お願いします。

怖い話投稿:ホラーテラー サンさん  

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