僕は何故か手にマシンガンを持っていました。
「やっちまいな…」
頭の中で誰かの声が聞こえました。
「AとBの声かな…」
頭の中でロックが鳴り響く…激しく歪んだEmのコード。
「フッ…」
僕はゾンビの群れにマシンガンを乱射しながら突入し、滅茶苦茶に撃ちまくりました。
飛び散る肉、肉、肉…髪の毛を振り乱して襲ってくるゾンビ達は、血しぶきをあげながらも、笑っていて、なんだか吐気がしました。
僕の身体は帰り血を浴びて赤く染まり、頬をつたう血が何度も口の中に入り込んで僕は頭がおかしくなったのでしょう…
僕もヘラヘラと笑っていました。
「あああああ~もう嫌だぁ~!!」
僕は発狂して叫びました。
朝の清々しい風が頬を撫で始めた頃、僕は自分の部屋のベッドで目を覚ましました。
「夢か…」
「まるでB級ホラーだな…」とホッとしてA君とB君に電話しようとしたその時、また頭の中で誰かの声が聞こえました。
「これで終わりだと思うなよ…」
錆びた鉄の匂いがしました。
僕は幽霊など信じていませんが、これは本当にあった話です。
その後、A君とB君とは別々の道を歩み、三人で遊ぶ事もなくなりました。
心霊スポットに通っていたあの頃は、今となっては大切な思い出となって青春の儚さを感じる今日この頃です。
現在、歳をとった僕は仕事や家庭の事情で大変な思いをして過ごしています。
もしかすると、あの夢は僕の将来の事を暗示していたのかもしれません。
今日も世間の風は冷たいです…
おわり
怖い話投稿:ホラーテラー ヤーさん
作者怖話