毎度様です。ダムとか北海道のやつを投稿してた者です。
今回は初の創作で120%こわくないです。いつも匿名なので「120%」にします。よろしくお願いします。
とある廃病院。
僕は半年前に近くの林で自殺し、以来ここでお世話になっている。
先輩の一郎、爺さんの治郎、女の子の光子、オバサンの静子。
零太郎の僕を含め5人で暮らしている。
夜、305号室で生前の雑談に華を咲かせている時だった。
「ヴォォォン…。」
窓の外に見るからにチャラいワンボックスカーが停まっている。
女の子
『お爺さん、誰か来たよ。』
先輩
『来ちゃったよこりゃ。あ~、マジうぜぇな。』
オバサン
『それでね!そこの御主人ったら、こう言うのよ~』
爺さん
『あ!?な、何だって?耳が遠くて…』
僕
『先輩。行った方が良くないですか?』
先輩
『そうだな。落書きとかされたら、チョーうぜぇからな。』
そして僕と先輩は病院の受付で待機して様子を窺う事にした。
お爺さんが「私は満州ではな!」等と言って、行きたがっていたが、大将はドッシリ座ってればいいのだ。と、何とか言い聞かせた。
オバサンと女の子は「気を付けて。怪我しないでね。」と心配そうに見送ってくれた。
怪我はしないと思う。
暫くすると、男のA、B、女のCが入ってきた。
A
『マジ、チョーこえーじゃん。』
B
『マジメに!?余裕じゃね?俺チョーつえーから?』
僕
『…先輩に似てますね。』
先輩が物凄い形相で僕を睨む。
生身と幽霊とでは比べ物にならないほど怖い。
僕
『すいません…』
先輩
『お前、奴らのケツ(最後尾)に憑け、逃がすなよ。俺は手術室へ誘ってくから。』
先輩の訳の分からないハンドサインで二手に分かれ、僕は彼等(A、C、Bの一列編隊)の背後に憑いた。
先輩はというと、絶妙な距離からの絶妙なタイミングでドアの軋み、風の音に似せた不可思議な声を発する。流石である。
その時、Aから10mほど離れた売店から
『ドンガラ、ガッシャ~ン!!!』
と、文字通りのドンガラガッシャンが物凄い音で響いた。
彼等より僕が驚いた。
先輩…
A
『やっぱ、ヤベーって!』
C
『もうヤだッ!!!帰ろ!?』
ヤバい!彼等、戻る気だ!
僕はとっさに10mほど戻り、飛び込み前転で物陰に身を隠した。
僕
『よし、一発かましてやるぞ。逃げちゃダメだ、逃げち…』
そう、言い聞かせると、僕は顔を彼等の方を向け、ニタニタ笑いながらスーッと廊下を横切った。
僕
(ふふっ。後ろからこんな事されたら、否が応でも進むしかあるまい。ふふふ…)
2人の顔を見ながら、Bは言った。
B
『お、お前らビビり過ぎじゃね?ゴースト○スターズ見たことねぇの?行くしかねぇっしょ!』
A
『お、ぅん…オマエつえーな。』
C
『えっ、何?チョ…B君カッコよくない!?』
Bは明らかにキョドっていたが、途中棄権寸前のバカ共を奮い立たせ、これから待つ恐怖の院内見学への手助けをしてくれた。
B、グッヂョブ!!
しかし、その会話のせいで、僕のニタニタムーンウォークは、誰にも見られず空振りに終わった。
そして、彼等は奥へと進み始める。
売店を過ぎる時、お爺さんが空のラックの下敷きになっていたが、無視した。
何してるんだ、ジジィ…
彼等はすぐ近くの食堂に入った。
B
『ここ食堂っすか?うわっ、汚ね!ここで飯食うのカンベンだわ。』
A
『確かにマジでキチィよな。』
カン、カン、カン、カン、カン
C
『あ…れ?何?』
一同、視線を厨房へ。
そうだ、良く見ろゲス共!厨房にお会すお方は、我等が一郎先輩…
そこに居たのは、無表情でカンカンカンカン(千切り的な?)している、オバサンだった。
し、静子ぉ!!
A・B・C・僕
『ヒャャアァァーー!!』
我先に食堂から逃げようとするバカトリオと僕。まだだ!まだ行ける!逃がすものか!!
すぐさま気持ちを入れ替えた僕は、食堂から出て売店の前でリベンジのムーンウォーク!さぁ、君達も一緒にネバーランドへ…
『オ゛ニイチャン。』
足下を見ると、目を見開きボサボサ頭の女の子が!
僕
『み、光子ぉぅ!!』
普段は気さくな静子さん。
目に入れても痛くないほどカワユイ光子ちゃん。このギャップの差は何なのか?
腰が抜け、ヨタヨタとしりもちをついたすぐ横に。
『ダレカ、ダレカ、タスケテ…!』
両目が窪み、頭から血を流し、おどろおどろしい声で悲痛な叫びをあげる、ラックの下敷きダークホースのお爺さん。
その後、怒涛の心霊コンボで彼等は、玄関付近で気絶したらしかった。
僕はパニック状態で良く覚えていないが、ハッキリ覚えている事がある。
一矢報いようと、全力で逃げる彼等の肩に、手をかけようとした時。
それはまるで、彼等の体に縛ってある縄で、片手を縛られたような感じで、そのまま彼等に引きずられたのだ。
その衝撃で僕は気を失った。
お爺さん曰わく僕は彼等に憑いたらしい。
そして、何とか離そうと、怖い顔のままのお爺さん、オバサン、女の子で僕を引っ張った。
あまりの引く力に彼等は後ろへ転び、お爺さん達と目が合い、気絶。
僕は無事、離れる事ができ、彼等はお爺さん達の手で外へと運ばれた。
あのまま、憑いてしまうと御祓いと言う名の、拷問にかけられ、最悪消えてしまうらしい。
みんなにはとても感謝している。より一層、家族みたいな関係になったようで、本当に幸せだ。
オバサン
『ホント楽しかったわねぇ。光子ちゃんも楽しかったでしょ?』
光子
『うん!また、やりたいな!』
僕
『お爺さんも、あれで結構イケてましたよ?』
お爺さん
『何だって!?耳が遠くて…』
先輩
『……』
内心、一番張り切っていた先輩はと言うと、ドンガラガッシャンの辺りから、待ちきれず先に手術室で、今か今かと待ち遠しにしていたらしい
いまだ、ふてくされている……結果、僕と先輩は何もしていない。
僕
『そろそろ夏休みでしょ?ここに来る人達増えると思うんですよ。』
先輩
『…マジか~。じゃ、みんなで練習しとかねぇとな!』
光子
『ホントに!?わーい!私、おばちゃんと一緒がいい!』
オバサン
『じゃあ、私と光子ちゃんで一緒に考えようね。』
お爺さん
『あぁ?な、何?もう少し大き…』
とある廃病院での出来事でした。
終わり。
投稿する度、下らなくなってますね(汗
誤字、脱字すいません
すべて読みづらかったと思いますが、ここまで読んで頂きありがとうございました。
次の投稿者さんの踏み台になれば幸いです。
また、機会があれば投稿します。
今度は怖いお話、投稿したいです。
怖い話投稿:ホラーテラー 120%さん
作者怖話