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中編4
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イギリスの英雄 ③

人気のない場所に着いた。

アキバンは手の甲に【陣】を書かれ枝を振るう…

『どりゃぁ!』 シーン 何も起こらない。

グラスが笑いながら

グラス『軽くでいいよ!…雑草の前で振ってみたら?』と言うのでアキバンが雑草の辺りに移動し『えい!』と、軽く振るうと雑草の茎が何本か折れた。

アキバン『お!今の見た?雑草に当たってないのに折れたぜ!』

はしゃぐアキバンは枝を何回も振り雑草を刈っている。

アキバン『あひゃ!おもれー!あ…ズボンまで切れてら…』

グラス『アキバンは【風】の性質を持ってるみたい…しかも、カマイタチみたいだね。』

アキバン『なんか、すげー!』と、はしゃぐ横で信長の甲に覚醒の陣をグラスが描いた。

グラスが一言。『アキバン…枝を返して!』アキバンが『あ、すみません』と、落ち込む。

そして信長が枝を振るう

『どりゃ』…何も起こらない…

俺『なんも起こらないね…』

グラス『そだね…ま、じきにわかるよ。次はジンね。』

と、俺の番がきた…やたら緊張する…

トゴォォーン

飛行機が墜落したような音が少し離れた場所から聴こえ、グラス、アキバン、信長、マリー、ケリー、そして俺が振り返る。

そして悲鳴が聞こえた。

キャー キャー

時間が止まったかのような、この状態で最初に走りだしたのはグラスだった。

グラス『マリーとケリーは来い!あとは逃げろ!』と、先頭を走るあとにマリーとケリーがついていく。

何がなんだかわからなくて、ただ固まったまま動けなくなっていた。

もうグラス達は、林の中に入り見えなくなっていた。まだ悲鳴は聞こえる。

アキバン『うちのクラスの女に何かあったんだ!助けねーと!』と、走り出す。

そして、信長も『逃げるなんて男じゃねー!』とアキバンに続き走り出す。

ポツンと置き去りにされた俺も、『待ってくれー!』と、ただただへっぴり腰で信長のあとを追いかけた。

足には自信があったので、一生懸命走ったら信長の背中が見えた。

そして林を抜けると、原っぱの真ん中にグラスとケリーがいる。マリーは少し離れて後ろ側に立っている。その三人の視点の先に大きな穴が4つ、あいていた。

信長『空から何か落ちてきたのかな…』信長がつぶやく。

すると、4つの穴から透明な物体が出てきた。蛇のようなウニョウニョしたものが…

アキバン『さっきのアレや!』

グラス『マリーは右、ケリーは左!俺は真ん中の2つ!頼むぜ!』と叫んだ。

マリーが右腕を上げて、透明な物体に指をさした。すると透明な物体が凍りつきはじめた。

ウニョウニョの、それはもともと亀みたいに鈍かったが更に動きが鈍くなり白く凍ったまま動かなくなった。

そして、左手を広げ握りこぶしを作った瞬間 バシュッ それは粉々になった。

一方ケリーは両手を地面についていた。

アキバン『奴が来てるぞ!』確かに動きは鈍いが近づいてきてる。

すると死蝋の下から木の根っこがニョキニョキ生えてきて拘束した。そしてケリーは左腕をあげると、手の平から火の玉を出した。

信長『これが覚醒した力か…』

ケリーは火の玉を拘束した死蝋へ投げつけて炎上した。

ギャーーーッ

という鳴き声とともに、焼失した。

アキバン『すごい…』

一方、グラスは穴から最初に出てきた死蝋を目の当たりにしていた。もう1体は、まだ穴の中のようだ。グラスは手を合わせ手を開くと小さな球(卓球の球ほど)が8つ出てきて宙に浮かぶ。そして、8つの球を死蝋に向かい投げた。

すると死蝋の上に4つ、地面に4つ移動し青い箱が現れた。

そして、箱の中に死蝋を閉じ込めた。そして箱が少しずつ縮んでいく…そして、それはグラスが箱にむかい手を伸ばしているときに起こった。

穴から出て来なかった死蝋が出てきた。そいつは、人の形をしており透明じゃない。

緑色の人間の手をカマキリにした4足歩行の生き物…そんな感じだ。首から上はない。

そいつが、アキバン、信長、俺の方へ走ってきた。マリーと、ケリーもこちらへ走りながら【業】を繰り出す。地面から氷柱、木の槍などを繰り出すが そのカマキリは避けながら1番前にいたアキバンに腕を振り上げ襲い掛かる。

アキバン『うわー!!』アキバンがしゃがみ込む…と、同時に信長がアキバンの前に仁王立ちする。

そして、カマキリの振りかぶった腕を掴んだ。

信長『友達に手を出すやつは許さん。俺が守る!』そのとき、信長の身体から湯気が出ていた。

マリー、ケリーが到着。

マリー『こ、これは【金剛力】』

ケリー『書物でしか見たことないわ…すごい…』

信長『うりゃ!』信長はカマキリの腕を掴んだまま砲丸投げのように投げ飛ばし100Mほど、投げた。

林の方に飛んでいく。

グラス『大丈夫?』グラスがこちらに戻ってきた。グラスが相手をしていた死蝋は、どうやら箱の中で潰されたようだ。

グラス『【金剛力】か…どうりで枝を振るだけで見分けがつかなかったわけだ。』

【金剛力】とは、金のように体を硬質化し、鋼のような強靭な力を手に入れる能力らしい。

シャーッ

林の方から異様な鳴き声が聞こえた。

グラス『来るぞ!』

続く

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

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